オードリー・ヘプバーン劇情

世代を超えて愛され続けるハリウッド黄金期の伝説的スター、オードリー・ヘプバーンの知られざる素顔に迫ったドキュメンタリー。幼少期に父親による裏切りに遭い、ナチス占領下のオランダという過酷な環境で育ったオードリー。初主演作「ローマの休日」でアカデミー主演女優賞を受賞し、映画スターとして輝かしいキャリアを築きあげる一方、実生活では幾度も離婚をし、愛される喜びを得られずにいた。晩年にはユニセフ親善大使など慈善活動を通して多くの人々に癒しと救済をもたらし、生涯をかけて「愛すること」を信じ、与えることを貫いた。映画では貴重なアーカイブ映像をはじめ、俳優リチャード・ドレイファスやピーター・ボグダノビッチ監督ら映画関係の仲間たち、息子や孫、友人ら近親者のインタビュー映像を交えながら、名声の裏側に隠された本当の姿を浮かび上がらせていく。

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オードリー・ヘプバーン演員

オードリー・ヘプバーン劇照

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オードリー・ヘプバーン評論(6)

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EGOTを受賞している数少ない人類の一人として...

“I don't want to be alone, I want to be left alone.”
この簡略化されたセンテンスの意味を知ることで本作の彼女のことが少しは理解できるかもしれない。この言葉は一見、わがままに聞こえるが、このバイオピックを見る事で理由がわかることに、そして... オスカー像をトイレに忘れた逸話の残る彼女も当時、ライフ・マガジンにはこんなことも語っている。
“I have to be alone very often. I'd be quite happy if I spent from
Saturday night until Monday morning alone  in my apartment.
That's how I refuel." (LIFE Magazine, December 7, 1953)

個人的にはオスカーを獲った『ローマの休日』よりも良い意味で信念を貫く、その反対に悪い意味では自己満の監督の『麗しのサブリナ』や時代の寵児であったトルーマン・カポーティの『ティファニーで朝食を』のような時代を感じさせない普遍的なシンデレラ・ストーリーが好みなんだけれども...

"Chinese, Japanese, dirty knees"
『ティファニーで朝食を』では当時としては差別の代名詞レイシストとして時代が扱わなかったけれども日系人の描き方には釈然としないものがあり、でもその役を演じた方は、その後の社会的スティグマにより謝罪や弁明を繰り返さないといけなかったので... もうこれぐらいに?

オープニングの黒のドレスにクロワッサンとコーヒーを片手に現れた彼女を見るだけで『ティファニーで朝食を』は映画史に残る作品とされ、それ以上に彼女オードリーの演技スタイルを変えたと言っても良いかもしれない。それは後に完璧主義者で何回もテイクを取り直す監督による『噂の二人』の出演につながり、その功罪として映画協会が規則を改正したことで、宗教団体などのコンサバな横やりという妨害が治まったのかもしれない。しかしながら『ティファニーで朝食を』の原作者のカポーティからすれば、よりドラッグ・アディクトが進んでしまうほど作家としての自尊心を傷つけられていて、主人公のホリーは彼から言わせると娼婦ではなく日本でいう"geisha girl"のような立場として描いている上に、それよりも最悪なのはカポーティは内心ではオードリーではなくマリリン・モンローを想定して本を執筆しているということ。当時のマリリンは、メイン・キャストのホリーが娼婦であることで役を固辞したと言われているけれども個人的には、その時にはすでに精神的にかなりつらい時期だったので出演はしない方がむしろ賢明だったのかもしれない。

"She was the same age as Anne Frank and [later] said: "That
was the girl who didn't make it and I did."  Her voice would
crack, and her eyes would fill with tears," Dotti adds.
アンネ・フランクと同い年と聞いた時のショックはいかほどなのかは知る由もないけれども彼女は生涯を通して、妊娠期以外は110ポンド以上太らなかったという。それは息子のルカ・ドッティによると決して摂食障害によるものではなくて、第二次大戦中のドイツ軍の支配による搾取からとオランダの農業生産量の低さの為に発生した食糧難という飢餓がもたらした極度の栄養失調の為にもう少しで死ぬ寸前まで至った事によるものだとアメリカの週刊誌Peopleに語っていた。その事は本編でもあたしにとっては彼女の水着のポートレイトが痛々しく見えてしまう部分かもしれない。

“Make-up can only make you look pretty on the outside but it
doesn't help if you're ugly on the inside.  Unless you eat the
make-up.”
このフレーズは人の在り方のメタファーとして別の言い方や表現もされている彼女の言葉として... そんな彼女の人生の分水嶺にはいろんな男性との恋愛の障がいにもあると思われるけれども有名人のバイオピックとして辛らつには表現ができない、オブラートで包んだようなあいまいさが残るところがあり、その例としてメル・ファーラーとの離婚のところかもしれない。あまり彼の悪いところを端的には指摘はだれもこの映画のコメンティーターたちはしてはいない。
それと一部の音声が聞こえにくいせいなのか英語字幕を補完として付けているし、映像も彼女の時代では解像度が低いのは仕方のないことでもリマスターをしてより鮮明に見せてもいいのかもしれない。だから当時の質感を活かすなんて言い訳は通じはしない。
それでもエディターの才なのかもしれないけれどバイオピックには欠かせない映画の見易さだけはこの映画のいいところとなっている。

“People, even more than things, have to be restored, renewed,
revived, reclaimed, and redeemed; never throw out anyone.”
繰り返すけれどもEGOTを受賞している数少ない人類の一人として... それだけでなくアメリカの映画団体の一つAFI (American Film Institute)による映画スターベスト100では彼女は第三位となっていたので同じヘップバーンでもキャサリン・ヘップバーン好きなものからすると半分信じられなかったけれども、それよりもキャサリンさんが第一位だったので... 極端なミーハーですけど、何か?
この映画でもオードリー・ヘップバーンを映画界のアイコンと呼んでいた事に関しては当てはまるかもしれない。しかし、この映画で語られていない実際には『マイ・フェア・レディ』はブロード・ウェイではイライザ役はジュリー・アンドリュースが演じてヒットしていたにも関わらず映画出演の経験のない彼女ではなくて、オードリー・ヘップバーンを選び、しかも歌の部分を代役を使い "lip-sync" いわゆる口パクにしたことで、皮肉にも『マイ・フェア・レディ』に出演ができなかったジュリー・アンドリュースが同じ年に公開された『メリー・ポピンズ』で映画初出演にしてオスカーを手にしている。その事に関しては後日談として、ディズニー側は『メリー・ポピンズ』の製作を遅らせてもいいとワーナー側に申し出たのにそれを拒むほど映画の興行収入が気になり、さらに人をだますようにオードリーには吹き替えを一部しか使わないことを前提に全工程を歌わせておきながら実際にはオードリーが歌った部分は10%にも満たなかったと言われている。
その事で彼女は、かなりの悪態を吐いているのにもかかわらず彼女のバイオピックなので、彼女を擁護する立場をとっているのが明らかに分かるものとなっている。鬼の首を取ったようにそんな事をいってもそれは許される範囲なのかもしれない。

ユニセフで頑張るって、オーストラリアの差別映画にご出演の二重国籍のオスカー主演女優も猿真似のように親善大使でしたとさ? 失礼、この女優さんがサロゲートマザー を選ぶ、人の母体に負担をかけても自分は平気の平左というその姿勢にはどうしても共感できない事から...

本編ではフィルム・スコアとしてヘンリー・マンシーニの名曲で『ティファニーで朝食を』で劇中オードリーが歌っていた♪ムーン・リバーが二度ほどアレンジされて流れていたが... 彼女はよほど映画音楽には縁が無いと見えて、ヘンリー・マンシーニ自身は彼女の為に作曲したと言っているのにも関わらず世間ではアンディ・ウィリアムスの持ち歌として知られている。あたしもその一人です。失礼
オードリー・ヘップバーンのファンなら必見と言える... のか?

“Happy girls are the prettiest”  空しく響くってか?
Ceosdkaatanmth
Ceosdkaatanmth
構成としてはおおむねバランスが良好なドキュメンタリーになっている。オードリー・ヘプバーンをあまり知らないという層なら、端役の初期作品から代表作までの豊富な映像の抜粋を目にして、しっかり本編を観たいという気になりそうだ。主要作品を一通り観ている平均的なファンにとっても、大戦時の苦労や下積み時代のエピソード、愛した男性や家族のこと、映画界から離れユニセフ親善大使として献身的に活動したことなど、ヘプバーンの知られざる人物像に迫るパートが興味深いのではなかろうか。

ただし、少しひっかかる点も2つほど。まず、オードリーの子や孫らがインタビューに答えていて、家族として過ごした思い出を語るのはもちろん問題ないのだが、たとえば映画史におけるオードリーの功績や偉大さなどを誇らしげに論じるのはどうなんだろう。彼らが母ないし祖母の七光りでなく映画業界でひとかどの人物になっているならともかく、身内としての謙虚さが足りないのでは……などと思うのは日本人的な感覚だろうか。

もう1点は、3世代の女性バレエダンサーを起用してオードリーの人生をダンスで表現させているのだが、うーん、個人的には冗長に感じられた。あの尺で、オードリー自身が映画の中で踊ったシーンをもっと観られたらなお良かったのに。
Neetseceneswt
Neetseceneswt
今までヘプバーンの映画を見て、なんと美しい方、と思っていましたが、辛かった子供時代、愛に翻弄され、愛に生き、子供にもめぐまれ、そしてユニセフに尽くして亡くなる最後まで、スターとして、一人の女性として、人間として、感動で胸がいっぱいになりました。今回、試写会に参加したのですが、とても良い映画を見せていただき、心より感謝申しあげます!
Iiueodnmjm
Iiueodnmjm
「オードリー・ヘプバーンを知っているか?」と聞かれたら、殆どの人は「YES」と答えるでしょう。
私もその一人でしたが、本作を見て、「実は何も知らなかった」と思いました。
オードリー・ヘップバーンといえば、何といっても「ローマの休日」という映画でしょう。
ただ、これは1953年の映画で、今から70年も前の作品です。
2022年5月13日に「ローマの休日」が日本テレビ系列の「金曜ロードショー」にて放送されます。70年前の映画をプライムタイムで放送するのは英断と言えますが、やはり「不朽の名作」ということがあるのでしょう。
この「不朽」という言葉が「オードリー・ヘプバーン」という女優にはそのまま当てはまると思います。
まるでアニメーション映画のキャラクターのように、いつまでもアイキャッチな朽ちない存在で記憶に残り続けているのです。
そして、ハリウッドの黄金期に、これほど大成功した人もマレです。
「ローマの休日」は、24歳で初めてハリウッド映画の主演に抜擢され、それがアカデミー賞で主演女優賞受賞に輝くという、これ以上ないシンデレラ・ストーリー!
その受賞年の1954年に、舞台で共演した俳優メル・ファーラーと結婚(メル・ファーラーは4度目の結婚)。
その後もヒット作を連発し、中でも名曲「ムーンリバー」が生まれた「ティファニーで朝食を」(1961年)も有名です。
このような輝かしい事例は知っていても、「ハリウッドで大成功=実生活ではゴージャスで浮世離れ」というイメージがあり、私生活には興味がなく、これまで「オードリー・ヘプバーン」を知ろうとは思っていませんでした。
ただ彼女が1993年に亡くなり早30年といった月日が流れていて、ようやくオードリー・ヘプバーンの知られざる素顔に迫ったドキュメンタリーが登場しました。
そもそも両親がいわゆる「貴族」という、想像を超える話から始まります。
そして10歳の1939年には第二次世界大戦が始まるなど、かなり厳しい幼少期が語られます。
その後、シンデレラ・ストーリーを挟みますが、オードリー・ヘプバーンの私生活は想像に反して堅実で、「愛情を与え続ける人」という意外な素顔が描き出されていきます。
家族を優先するため映画業界をスパッと去ったり、「国際連合児童基金(ユニセフ)」の慈善活動に取り組み続けるなど、かなり意外ではあるものの一貫性もある素顔が映し出されているのです。
今なお世界中でアイコンとして愛される理由が本作を見て深く分かった気がします。
Kigpnhssxmo
Kigpnhssxmo
A biographical look into the legendary actress who I wasn't familiar aside from her undeniable presence on female friends' wall decorations. We get a look into the woman's craft as an actress, and her tumultuous intercontinental personal life; but the more interesting aspect of this film is the details of her philanthropic career. A leading UNICEF representative acting as Mother Theresa of sorts.

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