謎の無宿者が西部の町を訪れたことから怒るパニックを描く。製作はロバード・デリー、監督は「恐怖のメロディ」に続きこれが監督第2作目のクリント・イーストウッド、脚本は「フレンチ・コネクション」でアカデミー脚本賞を受賞したアーネスト・タイディマン、撮影はブルース・サーティーズ、音楽はディー・バートン、編集はフェリス・ウェブスター、が各々担当。出演はクリント・イーストウッド、ヴァーナ・ブルーム、マリアンナ・ヒル、ミッチェル・ライアン、ジャック・ギンク、ステファン・ギーラッシュ、テッド・ハートレイ、ビリー・カーティス、ジョフリー・ルイス、ウォルター・バーンズ、アンソニー・ジェイムズ、ダン・デイビス、ウィリアム・オコンネルなど。
荒野のストレンジャー評論(7)
突如差し込まれる謎のフラッシュバック。どういうことなんだ、見入ってしまいます。あっという間にエンディング。これもまた謎の台詞での締めくくり。
いつもの通りネット解説のお世話に。なるほど、そういうことか。そんなに深かったんだ。黒澤明が入ってんだ。
謎解きも楽しめる西部劇。さすがはイーストウッド、お見事です。
総合:45点 ( ストーリー:30点|キャスト:60点|演出:60点|ビジュアル:70点|音楽:60点 )
しょぼい小さな町に何故か町全体を塗り替えられるほどの大量の赤い塗料の在庫があって、町の建物全てを真っ赤に塗って、大きな机を作らせてその周りに住民が無防備にいてわざわざ三人の無法者がやってくるのを待っている。何がしたいのかわからなかった。「地獄」という看板があったから、ここがその舞台にふさわしいように塗り替えられたのか。
全体を通してなんとなくわかるのは、イーストウッド演じる流れ者は、町の住民に復讐をしたいからわざわざこんなことをする。彼らに代償を支払わせる。それは物であったり建物であったり、時には命で償わせる。鞭で打たれて死んだ保安官の場面が出てくるから、流れ者は保安官と何らかの関係があるし、その後の彼の住民への行動から復讐なんだなと何となく分る。
最後に保安官の墓の前で「名前はわかっているはず」と言うから、流れ者は保安官の幽霊ということか。それにしても現実性がない。幽霊だというのは映画だからまだいいとして、彼の思うとおりに住民と無法者が動いてくれることがおかしいし、鞭で一人の無法者が打ち殺されるまで他の人は何もせず酒場で待っているとか思いっきり変だ。そして住民と彼の関係など色々と分り辛い。昔、イーストウッド監督作品にはずれはないと書いたが、前言撤回、これははずれだった。
…と思ったら、逆に町をぐちゃぐちゃにしてゆく男の物語。
とにかく、イーストウッド演じる主人公がめちゃくちゃやる。人を3人射殺したと思ったら、白昼堂々女をレイプ。さらに、町の者の依頼に『礼は何でもする』と言われた日には、もうやりたい放題。
無口だから、何を考えてるのかもわからない。ってゆーか、結局最後まで主人公が何をしたかったのかがわからなかった…
終盤なんか、ヘタしたらホラー映画みたいになっちゃってたしね~(^_^;)
まぁ、なかなか強烈な印象を残す作品でした(^^)b
まずイーストウッドが好き放題やるのがいい、いやそれだけといえばそれだけなんだけど。
いけすかないやつら(街の連中も荒くれものも)まとめてドン、でスッキリよ。