「熱帯魚」「ラブゴーゴー」で“台湾ニューシネマの異端児”として注目を集めたチェン・ユーシュンが監督・脚本を手がけ、2020年・第57回金馬奨で作品賞を含む5部門に輝いたファンタジックなラブストーリー。郵便局で働くシャオチーは、仕事も恋も冴えない日々を送っていた。そんなある日、彼女は街で出会ったハンサムなダンス講師ウェンソンと、“七夕バレンタイン”にデートの約束をする。しかし彼女がふと目を覚ますと、既にバレンタインの翌日になっていた。シャオチーは失くした大切な1日の記憶を取り戻すべく奔走するが……。
1秒先の彼女評論(20)
映像・音楽 →4
テンポ →4
ストーリー →4
心に残る →3
そんな大切な七夕バレンタイン。いつもの通り、目覚ましよりちょっと早く起床し、バスに乗り込んだはいいけど、その一日の記憶が失われたまま月曜日を迎えてしまう。どうなったんだ?
時系列をいじるというより、シャオチーの視点と郵便局の常連ウー・グアタイの視点を2部構成で描いた作品。モザイクDJ、痴漢オヤジ、意外なカップルやヤモリといった脇の人物が優しくファンタジックに登場し、失踪したままの父親に関する家族愛も感じられる。最も凄いと感じたのは、シャオチーの日焼け具合が赤から茶色へと見事にメイクされていたり、ストップモーションの映像が凝りに凝っていたこと。
とにかく終盤の海とピンクのバスは印象に残ります。まるで世界遺産のモン・サン・ミッシェル!海の中へバスが突き進んでいくシーンは驚きでもあり、うっとりとさせてくれる風景でした。そんな無茶をするウー・グアタイはやっぱり変人か?とも思ったけど、後片付けもちゃんとするし、秘密の一日だって・・・と、純愛ぶりに涙してしまいました。バランス的には『猟奇的な彼女』のような韓国純愛モノみたい。そして、バレンタインを失くした人はどれだけいたのだろう・・・
これってストーカーが夢を叶えるホラーですよね。
たまたまストーカーが内気な童貞野郎だったから大事に至らなかっただけで、やってることは気持ち悪いことばかり。
むしろ童貞野郎だからこその行動がマジで気持ち悪かった。
彼女も消えた一日の間に何をされたかを知れば、別の意味で涙を流して発狂するはず。
そんな風に感じるのは、自分の心が曇りまくっているから?
真相に関しては賛否両論あると思いますが、映画の作りとしては面白いなと思いました。あまり先入観をもって観てほしくないのでこれくらいしか書けず歯がゆいですが傑作だと思います。
本当に素敵な映画。
何度でもまた観たくなる。
台北の茜色の夕陽に胸を焼かれてしまいました。
日焼けしたシャオチーの顔
目覚まし時計
ラジオ番組のDJ
ヤモリのおじさん
郵便局の私書箱のカギ
アナログカメラ
天然木の三脚
乾燥春雨
惣菜店
路線バス
メロンパン
お坊さんの運転する2人乗りスクーター
海水浴場
シャオチーが全く表情を変えないまま、身体を少しずつ動かされて写真を撮られるクレイアニメのようなシーンが秀逸。
リゥ・グワンティンが好青年でとても良かった。寝ているシャオチーにとうとうキスできなかった。
うるう年の1日のような彼の復活。
原題は消失的情人節 My Missing Valentine 七夕なんですね。ワンテンポ遅い男の誠実さ。切ない純愛。子役の子も良かった。人目を気にせず、泣きたい。
豆花って、沖縄のジーマミ豆腐みたいなものかと想像しました。暑い日が続くので、ついビールのつまみかと思ってしまいました。緑豆をトッピング?豆腐の上にまた豆?
台湾のスイーツなんですね。
これからはやりそうですね。
豆花を食べてこの映画を思い出す。
アリだと思います!