「007」シリーズ第四作目。イアン・フレミングの「サンダーボール作戦」を前三作と同じリチャード・メイバウムが作家ジョン・ホプキンスとジャック・ウィッテンガムの協力を得て脚色、「007/危機一発」のテレンス・ヤングが監督した。撮影は前作と同じテッド・ムーア、音楽はこれも前作と同じジョン・バリーが担当した。美術監督のケン・アダムが小道具の数々を紹介する。出演はショーン・コネリー、ミス・フランスのクローディーヌ・オージェ、TV『スパイ』のルチアナ・パルッツィ、「モール・フランダースの愛の冒険」のモリー・ピーターズ、「007/危機一発」のマルティーヌ・ベズウィック、「リオの男」のアドルフォ・チェリ、ほかにリック・フォン・ナッター、バーナード・リー、ロイス・マックスウェル、デズモンド・ルウェリンなど。製作はハリー・サルツマン、アルバート・R・ブロッコリ、ケビン・マクローリーの三人。
007/サンダーボール作戦評論(17)
そして意味の無い鮫。
カーニバルのシーンもよく出来ていて、ルチアナ・パルッツィが美しい。
・ラストの大量水中戦は楽しい
・分離する船、船の窓の雑な背景CG
・ボンドガールは相変わらずの美しさ
ストーリー良し、アクション良し、ボンドガール良しで、ちょっと都合が良すぎたり、古臭い(インチキ臭い)感じなのを除けば、かなりの良作でした(^^)b
見どころは、海中の銃撃戦。
ヅラ(?)のショーン・コネリーには、なかなか大変な撮影だったと思うけど、見応え十分(^^)b
それにしても、ジェームス・ボンドは軽すぎる(^_^;)
過去3作とも尻上がりに世界的大ヒットしてきているので世間も会社も期待は高い
映画会社も大きな予算をつけてくれるだろうが。中々のプレッシャーのはず
第4弾ともなるとさすがに飽きがでてくる
ブームに甘えて惰性に走るとマンネリとなる
お話のスケールを大きくし、新味も出さないとリピーターが観に来てくれない
今回は原作の第8作を選定
本来はこちらが第一作になる予定の作品でもあったが著作権問題で後回しになっていたもの
舞台はカリブ海バハマ諸島はナッソー
ここはアメリカ人の憧れのバケーションの地だ
世界的に有名なお祭りジャンカヌーも画面に出せるから観光気分もしっかり出せる
スケールはお話を核爆弾強奪事件
本物の爆撃機から英国首相まで繰り出す内容だから問題ない
新味は、当時はまだ珍しかったスキューバダイビングをフューチャーした内容で対応可能
元々そこが映画にしづらいと考えられていただろうシーンだ
もちろん美女のビキニ姿はお約束だ
むしろ縛りと言って良い
もちろん海底シーンは恐ろしいサメと大きな美味しそうなロブスターも登場させて、こういうの見たかったでしょ?とサービス満点
とはいえ海底での白兵戦は誰も見たこともない斬新な戦闘シーンだ
水中スクーターや水中戦車などスペクターの秘密装備の造形も素晴らしい
半世紀以上経ってもこれ以上の海底での戦闘シーンはない
というか、予算もかかるし撮影も大変な割には、それほど目を剥くような凄い映像にはならないというのをハッキリさせたというべきか
過去3作とも主題歌が大ヒットしているから、これも大変
何しろ前作の主題歌はビルボードの全米5位までいって、サウンドトラックはアルバムチャートのナンバーワンとっているのだから
なので前作の実績踏襲でシャーリーバッシーにするか、いや当時のナンバーワン女性歌手ディオンヌワーイックにアップグレードするか迷った末に、いや歌詞も楽曲も変えて男性ナンバーワン歌手のトムジョーンズに変更している
彼を選んだ意図は良く分かる、正しい
彼のイメージ、声、歌唱スタイルは007の世界観に良くマッチしている
この主題歌での歌唱も素晴らしい
しかし楽曲が今一つ、中ヒットに終わった
ショーンコネリーの髪型がオールバックから七三分けになった
よーくみるとやっぱりかつら
歳にはアクション俳優も勝てません
そんなこんなですが、ともかく本作は最大のヒット作となり、監督は責任を果たせた
胸を撫で下ろしただろう
しかし、これからが正直難しいとも思っただろう
というのも、次回作の方向性の選択肢は狭まってしまったように思える
現代の目で見るとセクハラのオンパレード
メディアやSNSのポリコレ警察に炎上させられる
それどころか、下手すると会社のコンプライアンス部門に引っ掛かって公開すらできないかも知れない
今の時代は観客の観たいものを素直に作ることもままならないのだ