カリブ海最南端に位置するトリニダード・トバゴ共和国で生まれ、ドラム缶から作られた打楽器スティールパン。その誕生と現在をノンフィクションドラマやインタビューなどを交えて描いていく。1940年代、イギリスの植民地でアメリカの軍事基地だったトリニダード・トバゴではアフリカのドラムが禁止されていた。しかし、音の出るものなら何でも叩きまくるというリズムへの情熱に突き動かされた少年たちが廃棄物だったドラム缶を盗み、それがスティールパンの原型となった。貧困と抑圧の中から生まれた誕生秘話をノンフィクションドラマとして描くほか、スティールパンのレジェンドたちによって語られる暴力のかわりに音楽で争うこととなった背景や、日本、フランス、アメリカのスティールパン奏者たちを追ったドキュメンタリーなどから、スティールパンという20世紀に発明されたアコースティック楽器の歴史や魅力が描かれる。
スティールパンの惑星評論(2)
無駄な争いを、協会設立と競技イベントに昇華する工程を観ながら、国レベルでもその方向で戦争しないようにできないのか?と、本筋とは離れたことを考えてしまった
でもストリートサッカーが競技になったのも同じ状況のようだし
スティールパンはソロより合奏で一層の魅力が引き出され、多くの人間が一体化できる しかもあの、金属なのに柔らかくカラフルで虹のような音色を出す楽器の作成は超アナログ
個人と効率化を良しとするこの時代にこそ広まってほしい音楽