ロンドンパンクを代表するバンド「ザ・クラッシュ」の元メンバーで、2002年12月に急逝したジョー・ストラマーの最後の姿を捉えたドキュメンタリー。ストラマーが率いたバンド「ジョー・ストラマー&ザ・メスカレロス」の2001年アメリカツアー、02年日本ツアーを追い、ツアー各地でのライブや楽屋裏、プロモーション活動、インタビューなどの映像で構成。ライブ前に自ら手書きのチラシを配る姿なども収められ、張り詰めた反抗の姿勢のザ・クラッシュ時代とは異なる、人間味にあふれたストラマーの姿が映し出される。04年に製作・公開。ザ・クラッシュの「ロンドン・コーリング」リリース40周年を記念し、19年12月にもデジタルリマスター版でリバイバル公開される。監督は、アレックス・コックスの「ストレート・トゥ・ヘル」などでストラマーと共演したこともあり、ストラマーと交友もあったディック・ルード。
レッツ・ロック・アゲイン!評論(3)
撮影当時はソロプロジェクトで組んだ新バンド、メスカレロス名義の二枚目のアルバムを出し、ワールドツアーを回っていた。監督を務め、カメラを回しているのは映画『ストレート・トゥ・ヘル』で共演していた俳優のディック・ルード。ジョーが亡くなっていなければ、友人が取ったプライベート映像か、コンサートDVDの特典映像くらいでで終わっていたかも知れない。
白眉なのはコンサートシーンよりも、ソロ活動を軌道に乗せようとラジオ局をアポなし訪問したり、自ら街頭でチラシを配ったりするジョーの姿。かといって必死というのとも違う。偉ぶることなく、やれる限りのことをやって、自分の音楽を届けたい。一度伝説を作った男の「レッツ・ロック・アゲイン」な姿が実に感動的。この時の来日公演に行かなかった後悔は、墓場まで持って行くことになると思っている。
日本、東京のシーンが多く日本人としてジョー・ストラマーのファンとしても、嬉しい限り。
自らラジオ局に出向いての宣伝や、集客の為に道行く人に声をかけライブに誘う姿が楽しそうでもあり!?
ジョー・ストラマー自ら誘うライブを断る連中、やはり無知ほど怖いモノはナシ!!!
ライブの場所をニューヨークに変えれば、ジャームッシュ、パートナーのS・ドライバーにW・アンダーソン、ブシェミにM・ディロン、B・グルーエンと豪華なメンツが揃う訳で。
まだまだ活躍した姿が見たかった、早過ぎるゼゼ。
旧チネ・ラヴィータで初鑑賞。