モーツァルトとクジラ
プロット
アメリカ
02月10日 2007 上映
クジラ 極道の食卓
プロット
日本
02月14日 2009 上映
52ヘルツのクジラたち
プロット
日本
03月01日 上映
12人のイカれたワークショップ
プロット
日本
11月19日 2021 上映
ヤギと男と男と壁と
プロット
アメリカ・イギリス合作
08月14日 2010 上映
風と樹と空と
プロット
日本
07月12日 1964 上映
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イカとクジラ評論(20)
マリッジ・ストーリーの監督だけあって、人間を描くのがとても上手い。どの登場人物も人間くさく、皆悩みを抱え、そして不完全な人間達だ。だからこそストーリーに真実味があり、リアルに感じる。
また弟役がとても良く、スタンドバイミーのウィル・ウィートンの再来の様だ。
そして何より、数々の伏線を張りながら、ラストに向けて物語を淡々と、そして微妙にズラしながら描いていくノア・バームバックの手腕が素晴らしい。彼の脚本のおかげで、人間の不思議さやおかしさ(いと、おかし、の方のおかしさね)がしみじみと出た人間ドラマに仕上がっている。ちなみにIMDbで調べてみたら、まだ38歳だそうな。次回作が楽しみな監督が登場した。
(彼の最高傑作は(4作品しか監督していないが・・)2019年、ネットフリックス公開の”マリッジ・ストーリー”と言い切る私である・・。)
しかも、制作は愛するウェス・アンダーソンである。(但し、シンメトリックに拘る映像的なウェス・アンダーソンワールドは今作にはない・・。)
■主な登場人物
・バーナード(父)
・ジョーン(母)
・ウォルト(長男)(若き、ジェシー・アイゼンバーグ。嬉しい・・。)
・フランク(次男)
両親とも、文筆業だが、父を追い越し、今は母のほうが売れっ子になっている。面白くない父バーナードだが、大学の講師として、他の作家には一過言持っている。
ーファーストシークエンスの”ママ組(ジョーン&フランク)とパパ組(バーナード&ウォルト)のダブルスシーンから家族の雲行きは怪しい。-
そして、家族会議で両親から告げられる言葉。泣き出すフランク。
が、徐々にフランクの素行に問題が出始める。(未だ小さいのに、昼間からビールを飲んだり、学校で自慰行為をして、ロッカーなどに塗り付けたり・・)
それを知らずに、バーナードとジョーンはお互い、新しい恋人を作りながら、”共同監護”で揉めたりしている・・。
ウォルトも同級生のソフィー(雀斑のある、可愛い女の子)と恋に落ちるが・・。
-バーナードとウォルトは気性が似ているなあ・・パパ組だね。-
ウォルトも発表会で歌った歌で賞を貰うが、ピンクフロイドの歌詞の盗作だったり、(そりゃ、賞貰うよね・・)レポートも盗作であることが判明し・・。
我慢に我慢をしてきたウォルトもついに泣き出す。そして、幼い頃、母ジョーンから語られた”イカとクジラ”の話が怖かったと話す・・・。
ラスト、博物館でその話のモデルとなった”巨大なイカとクジラが揉み合っているような”像をジョーンは無言で見つめる・・。
<イカとクジラの像はウォルト達の両親の”象徴”であり、且つては怖かったが、今では”愚かしきモノ”になり下がった、と見えてしまった作品。
それにしても、両親の離婚は(母ジョーンは”私たちの問題よ!”と劇中言い切ったが・・。)、子供には何の罪もないのに大きな影響を与えてしまうという事をノア・バーム・バック監督は言いたかったのだろう、と思った作品でもある。>
ー今作が、”マリッジ・ストーリー”の下地になっているのは、間違いない。-
そう思うほど、マリッジストーリーと似たような別れ方をする。
しかも、突然に。
しかも別れる直前から見せられても、こちらとしては勝手にしてくれって感じにしかならんと思うのよね。
結局、誰も成長している気がしないし、全員がその時の感覚とか直観で生きている感じが否めない。あんなにインテリ風に語る父親とかも結局周り見えていない、過去にすがっている男だし。すべてがうまくいっていないのに、淡々と描かれるから余計に怖い。
ジェシーアイゼンバーグ、今作が史上最強にハンサムでした。
ファッションがちょうどいい加減のだらしなさで好きだった~。
ああいう役が似合い過ぎてるよね。あの自分が悪いことしてる自覚のない素で嫌な奴を演じるのが本当にうまい…。フェイスブックもそりゃ出来ちゃうよね…。あの変に愛想笑いとかしない感じがまた人に嫌われるんだろうな~…。でもモテるんだろうね…。てか彼自身がそういう奴に見えるくらい似合う役ですね。