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バブルへGO!! タイムマシンはドラム式評論(17)
パロディあり風刺あり。特命を受けて過去に飛ぶ話で、音楽がジョン・バリーの007風なのも笑える。
昔のクレージー・キャッツの映画を観ているような愉快さだ。
エンドロールのバックも笑える。
映画「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」
(馬場康夫監督)から。
意外と楽しい、日本版のタイムトラベラーだった。
自分たちの知らない、戦国時代などへ戻るのではなく、
バブル絶頂の1990年だったから、けっこう笑える。
私たちは、1990年も、2007年も知っている。(笑)
観ながら感じたのは、たった17年で、
こんなに変わってしまったのか・・ということ。
平成のドキュメンタリー記録をみている感じさえする。
物語には、この17年間のギャップを感ずるフレーズが登場し、
面白可笑しくメモをした。
「なんだ、クラブじゃない」
「ディスコだよ、クラブはオネェちゃんのいるところだろ」とか
「あり得なくなくない?」
「あり得なくなくないってのは、
あり得るのか、あり得ないのか、ハッキリしろよ」とか
「駅に着いたら、電話して」
「どうやって、連絡するんだよ」
「知らないもの、この時代の待ち合わせの仕方なんて」
こんな会話が、散りばめられている。
そして私が選んだ、カルチャーギャップは、
「何、この爪・・あんた ピエロ?」
1990年の女性にとって、ネイルアートは不思議なファッション。
「何、眉・・・太(ふとっ)」と笑うシーンとは対照的。
この映画の「現代」から、既に3年が経過している。
また、同じような映画を作って欲しいと願うひとりである。
いろいろなオマージュもあり楽しめけど、作品の完成度は低いかな。
途中ほぼ古畑のBGMみたいなのが流れたけど、同じ作曲の人だからかな。
バブル時代のディスコビル(スクエアビル 数年前に取り壊された)や、今は亡き「morinaga LOVE」などが出て来、あの時代を思い出すことのできる映像は懐かしさを誘う。札ビラ舞うバブル時代の狂乱を切り取るいくつかのシーン。フィルムの配色やライティングの手法にもあの時代を思い出させる特徴表現が施されている。
ストーリーの中心でもある、大蔵省の総量規制の通達問題は、バブル崩壊の引き金になったとされるが、仮にそれをしなかったとして、物事が万事うまく行っていたとは言い難い。
しかし、作品全体に流れるバブル時代の楽観主義や陽気さを現代にまで引き延ばす歴史のif設定は、観るものの気分を明るく、軽妙な気分にさせてくれる。
広末涼子は今でも美しいが、この時代のみずみずしさは特に印象的である。
とことん楽しい作品。
観る者を飽きさせないコミカルな演出がなされていて構えずに鑑賞した映画でしたがストーリーを通して、時代は時代によって創られるのだと感じました。どんな映画も何を感じ、捉えるかは観る者次第ですねー。