《ファーストラヴ》第159回直木賞を受賞した島本理生の同名サスペンス小説を北川景子主演、堤幸彦監督のメガホンで映画化。父親を殺害した容疑で女子大生・聖山環菜が逮捕された。
彼女の「動機はそちらで見つけてください」という挑発的な言葉が世間を騒がせる中、事件を取材する公認心理師・真壁由紀は、夫・我聞の弟で弁護士の庵野迦葉とともに彼女の本当の動機を探るため、面会を重ねるが、二転三転する環菜の供述に翻弄されていた。
真実が歪められる中、由紀はどこか過去の自分と似た何かを感じ始めていた。由紀の過去を知る迦葉の存在、そして環菜の過去に触れたことをきっかけに、由紀は心の奥底に隠したはずの「ある記憶」と向き合うことになる。
由紀役を北川が演じるほか、迦葉役を中村倫也、環菜役を芳根京子、我聞役を窪塚洋介がそれぞれ演じる。
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ファーストラヴ評論(20)
ということで公開初日に見に行きました。
が、内容が内容なだけに良い意味でも悪い
意味でも「うーん」と唸ってしまいました。
映画のレビューとは関係ないかもですが、
今は治療に専念している清原翔さんも出演。
少しの間でしたが、やはり輝きを放っている
俳優さんだと感じました。テレビや映画で
また拝見できる日を楽しみにしています。
なるほど「ファーストラブ」ね。
女優二人の涙の演技はさすが。
芳根京子の狂気から○○の変わり方はさすが。
特に、北川景子の涙のシーンは、どれも違った印象で良かったです。
中村倫也は裁判シーンがカッコよすぎだね(笑)。
さらに窪塚洋介は力の抜けた男前です。初め、誰か分からなかった。カメレオンというか。いい役者です。 これからもずーと観ていきたい。
板尾創路がお父さんなので、こういうテーマなのかなとは思っていましたが、最後は予想を裏切られてしまった。
Uruの歌もいいなぁ。
挿入歌とエンディングの両方とも良い曲。
ただ、MVか!という感じもして、ちょっと出しすぎというか。ちょっと気になった。
堤さんの演出も良かったです。
重々しいテーマで、その通りに映像にすると問題があるようなシーンも、ちょうど良いと思った。もう少しグロテクスに描いてもいいかもしれないけど、デリケートなテーマなので。原作はどこまで踏み込んでいるのか。
セリフ以外の表情や振る舞いなどで感情の変化が出るのは、スクリーンに集中して気が散らない映画ならでは。
殺人事件と言えば犯人が誰かを推理するのを楽しむ場合が多いが、本作はその背景にある深い心の中を探る所に面白さが有った。
また、弟で弁護士の庵野迦葉(中村倫也)の法廷で尋問も良かった。
由紀の夫、我聞(窪塚洋介)の優しい姿勢に癒される。
ショートの北川景子が素敵だった。出産前最後の主演作かな?
2021-23
時間をかけて少しずつ明らかになる事件の真相は、なんとも言えない気持ちになるミステリー作品。
芳根京子さん演じる環菜の閉じ込め切った心が少しずつ解かれていく様を、環菜にのめり込んで自分を追い込んでしまう由紀の心情と併せて、丁寧に描かれていました。
悲しいときや苦しいとき、心の内を言葉に出せずに生きている人も少なくないと思うし、何が救いになるか一概に言えないけれど、求めるものは愛なのかなと思います。きっと環菜にとっての初恋も、悲しみや痛みだけではなく、少しの間でも安らぎや愛が感じられたから、特別なものだったのではないでしょうか。
心は脆くて人によって簡単に傷付けられるけど、寄り添って理解してくれる人がいるだけで救われる。
改めてそんなことを思う作品でした。