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眠狂四郎無頼控 魔性の肌評論(1)
京への警護の代償として、奉行の朝比奈(金子信雄)の娘ちさ(鰐淵)の貞操をもらうという約束。妻をめとる気はないが、女は抱くものだ!と、すけべ心全開の狂四郎様。献上品はポルトガルから天草四郎に贈られたという黄金のマリア像。ちさの貞操よりも、朝比奈の妻からの手紙によって京都行の決意を固めたようだ。
マリア像を付け狙うのはキリシタンの異端・黒指党。首領は成田三樹夫だ。出発前に三味線で弾き語りをする角付の娘。娘(三木本賀代)は京都の尼寺に姉がいると言うのだ。その娘とともに狂四郎は捕えられるが、娘は殺される。そこでの台詞、「神が人間を作ったのではない。むしろ人間が神を作ったのだ!」という狂四郎の言葉がインパクト大だ。
江戸から京への旅では、黄金象を持ったちさが狂四郎と離れて行動し、狙われるのは役人と狂四郎ばかり。騙し討ちや色仕掛けなど様々な攻撃をしてくる黒指党。短いながらも印象に残るエピソードが多い。特に黒指党とは関係のないばくち打ちの男のエピソードで、最後に右腕を切ったのに金を与えて去るところ。「母者を買うてください」という少年。いっぱいありすぎるぞ。
朝比奈は双子の弟が18年間成り代わっていたという秘密。しかもちさは実の娘だったとか、この終盤がつまらない。成田三樹夫との対決は良かったな。
オープニングから、異人との混血である狂四郎の出生の秘密について描かれていて、それがクライマックスに明かされるのかと思えば、まったく無視されていた。成田も同じくハーフだという設定だったが、日本人にしか見えない・・・
しばらく一緒に暮らしていた矢場の女おえん(久保菜穂子)も結局は黒指党の一味だったし、姉がいるという事実も嘘だったとすると、角付の女は朝比奈一味だったのか??ちょっと謎。