女侠 夜叉の舞い
プロット
日本
07月22日 2000 上映
金色夜叉 後篇(1948)
プロット
日本
02月03日 1948 上映
千夜、一夜
プロット
日本
10月07日 2022 上映
夜、アルベルティーヌ
プロット
フランス
01月01日 1900 上映
夜顔
プロット
ポルトガル・フランス合作
12月15日 2007 上映
イグアナの夜
プロット
アメリカ
01月01日 1900 上映
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夜叉評論(17)
正直、降籏康夫作品ってどれも薄っぺらく思えて、自分的には評価できない。
高倉健が演じるのは“いいヤクザ”と相場が決まっているのだが、この映画の健さんは怖いヤクザなのかいいヤクザなのかハッキリしない。
元ヤクザの漁師としての立ち位置はハッキリしてはいるが、結局田中裕子と寝てしまって、健気な妻と子供達を犠牲にするあたり、前述のヤクザキャラが不明瞭なために筋が通っていない。
だから、この健さんはカッコ良くないのだ。
結局、この映画は、寒々しい漁師町の風景を見せることがテーマになっていて、そこは見事なロケーションで活写されている。
そして、田中裕子だ。
恐らく、あの時のベストなキャスティングだったと思う。
いしだあゆみ、田中邦衛も適材適所の役回りだったし、ビートたけしに至っては、あれは演技じゃないだろうという感じ。
この辺りが、この作品を見せる映画にしている。
田中裕子が可愛すぎる
いしだあゆみ、やっぱりいいなぁ。
荒ぶる日本海はさすが木村大作
二部が『夜叉』
三部が『あなたへ』
降旗監督と健さんの壮大なシリーズ
背中で語る高倉健だが、今作では背中を見せられない。
何故ならその背中には…
冬の嵐吹き荒れる日本海の浜で漁師として生きる男、修治。
妻が居て子供が居て、実直で真面目で仲間から慕われているが、ある時彼の過去が明かされる。
背中に刻まれた夜叉の刺青。
大阪・ミナミの伝説のヤクザであった…。
高倉健がヤクザの世界から足を洗って約10年。
「ザ・ヤクザ」は洋画なのでちと例外として、久し振りにヤクザの世界に戻った本作。
フリーになってからのスタイルである武骨で不器用な漢。
かつて星の数ほど演じてきたヤクザの侠。
その二つが合わさった、まさに高倉健の為の役柄。
海の男として浜に佇む姿も様になっているが、冒頭のミナミ時代の白帽子白スーツ姿。狙い過ぎでもあるが、やはり画になる。
修治の過去が知れ渡ると、浜でヒソヒソ噂、陰口。
元ヤクザの肩書きはさすがに誰でも怪訝するが、女の為に足を洗い、浜で暮らした15年は偽りじゃない。
妻・いしだあゆみの言葉がごもっとも。
「あの人が何をしたの」
修治の平穏を突如狂わしたのが、ふらりと浜にやって来た一組の男女。
浜で居酒屋を開いた女、螢子。
都会から来た惚れ惚れするような女の色香に修治も惑わされる。
田中裕子のいい女っぷり、ベッドでのあどけない表情に、男なら虜になってしまう。
そんな螢子には、ヤク中でギャンブラーでヒモのろくでなしが。
ビートたけしの狂演。包丁を振りかざして暴れるシーンは、演技じゃなく地だろうと散々言われたであろう。
悪行祟ってヤクザの囚われの身に。
終盤、修治は彼を助けに再びミナミへ。
ろくでなしでも、螢子は彼を…。
惚れても実らない女の為に、我が身を危険に晒せるだろうか。
それでも我が身を投じる、侠の美学。
男と女の壮絶な愛憎劇。
受け身のように見えて、しかし実は男たちを振り回し、惑わす女たちの物語でもある。
同じ男を愛したいしだあゆみと田中裕子の対峙シーンは緊迫。
田中裕子のラストカット。
女の夜叉が笑う。
この作品における降旗康男監督は神がかっています
脚本、演出、撮影、音楽、配役、美術、何もかも最高だ!
最初から最後まで痺れ通しです
隅から隅まで美意識が行き届いています
最高峰のヤクザ映画でもあります
このジャンルの最高到達点だと思います
それなのに東宝なのです
東映岩がでてくると思っていたのに東宝マークが出て来てまず驚いてしまいます
いしだあゆみ、田中裕子、田中邦衛、そして高倉健
常連俳優達に当て書きされたような脚本と配役です
もちろんビートたけしの鬼気迫る名演技が本作を引き立ています
あき竹城も素晴らしい演技をみせています
修治を演じる高倉健は、中年から初老に差し掛かる男が見せる最後の足掻きにも似た焦燥感を巧みに表現しています
心の中の夜叉がそのまま老いさせてはくれないのです
本作のテーマでもあります
音楽も洒落ています
トゥーツ・シールマンスのハープが本作の世界を見事に支配してかつマッチしています
彼はジャズフュージョンハープの名手です
主題歌のナンシー・ウィルソンも良いです
この人はジャズボーカルの大御所
劇中でもジャズを上手くBGMとしており、田舎の漁師街の話を垢抜けたものにする魔術を発揮しています
冬の日本海の波濤、雪、曇天山陰の光景、そして美しい石造りのアーチ橋
木村大作のカメラは、それらを彼でしか撮れない美しい構図と色彩とレンズの味の映像で捉えています
彼のキャリアでも一二の仕事だと思います
ラストシーンの田中裕子の勝ち誇った不気味な笑顔
夜叉とは彼女のこの笑顔のことだったのです
これこそが本作の結論だったわけです
素晴らしい傑作映画を堪能した幸福感の余韻が長く残ります
降旗康男監督の最高傑作と思います
矢島が殺された千日劇場跡はいまのビッグカメラが建っているところ
正にミナミのど真ん中です