茨城県下妻市を舞台に、ロリータとヤンキーという正反対の価値観を持つ2人の少女の友情を描いた青春コメディ。嶽本野ばらの同名小説を原作に、中島哲也が監督・脚色を手がけた。見渡す限りの田んぼが広がる茨城県下妻市。ロココ時代のフランスに憧れる17歳の超マイペースな少女・桃子は、大好きなロリータファッションに身を包み、崇拝するブランドの本店がある代官山まで通い続けている。そんなある日、洋服代を稼ぐため有名ブランドの偽物を売り始めた彼女の前に、地元の暴走族に所属する同年代の少女・イチゴが現れる。根性の座った桃子を気に入ったイチゴは、それ以来、頻繁に彼女の家を訪れるようになる。ロリータ少女の桃子を深田恭子、ヤンキー少女のイチゴを土屋アンナがそれぞれ演じた。
下妻物語評論(20)
別にこのような形で味わうモンではない気が。
この手のには興味が無いんでしょうね。
配役がドンピシャで最高!!
私はロリータ深田・ヤンキー土屋で良かったと思います。
土屋アンナならロリータ女子をもこなしたかもしれないけど、ロリータ土屋だったら早々に離脱してたかもしれない。
この役柄・この俳優だから面白くなったんじゃないかなと思ってます。
福田麻由子ちゃんや小池栄子さんが素敵。
真木よう子さんにはビックリしたなぁ。
今後も放送されるたびに観る作品だと思う。
太田緑ロランスさんとスピードワゴンのお二人を見つけることができなかったし…!
そしてまた田舎ヤンキーのイチゴ(土屋アンナ)の過去も、これはこれで別にひとつの映画が撮れそうなほど深刻である。
この二人の女子高校生(少々トウが立った感は否めないが)を中心としてストーリーは進行していく。
桃子の父親(宮迫博之)のダメ人間っぷり、母親(篠原涼子)の「流される」生き方、過去ヤンキーであったらしい桃子の祖母(樹木希林)等々、脇役といえども登場人物がそれぞれしっかりと描かれ、物語の世界に広がりと奥行きが感じられる。
阿部サダヲや荒川良々の怪演も楽しい。
また、作品中何度も「ジャスコ」が出てくるのだが、田舎町とショッピングセンターの関係を象徴的に捉えていて、たいへん興味深かった。
作品としては、カメラ目線のモノローグもあったりして、いわゆるリアリズムの手法ではないから、嫌いな人は嫌いかも知れない。
幻惑的な色づかいや奇天烈な撮影手法で知られる中島監督だが、ストーリーは意外と人情ものである。これは、『パコと魔法の絵本』でも感じたことだ。