ワシントンからモスクワに向かって飛行する超音速ジェット機を舞台に、数度の危機を無事に乗りこえるパイロットと乗客たちの姿を描くシリーズ4作目。製作はジェニングス・ラング、監督は「猫」のデビッド・ローウェル・リッチ。ジェニングス・ラングの原案を基にエリック・ロスが脚色。撮影はフィリップ・ラスロップ、音楽はラロ・シフリン、編集はドロシー・スペンサー、製作デザインはヘンリー・バムステッドが各々担当。出演はアラン・ドロン、スーザン・ブレイクリー、ロバート・ワグナー、シルヴィア・クリステル、ジョージ・ケネディ、エディ・アルバート、ビビ・アンデルソン、デイヴィッド・ワーナー、ジョン・デイヴィッドソン、アンドレア・マルコヴィッチなど。
エアポート\'80評論(4)
悪徳軍事産業がマギーに事実を公表されないように自然にコンコルドを墜落させようというストーリーではあるが、いくらミサイルの試射とはいえ、そんなことで墜落させたらハリソン社に対する非難は轟々だろうに・・・しかも、パリに到着して、1日置いてモスクワへと旅立つ同機。無茶な設定オンパレードといった感じ。
ワシントンからパリへ3時間50分。なんとか機長のアラン・ドロンと副長ジョージ・ケネディの機転によってミサイルの攻撃をかわすもののパリに到着する1時間前に所属不明の戦闘機に襲われる。コンピュータ制御のミサイルとは違い、今度は人間が狙ったモノ。照明弾を撃ったりエンジンを切ったりして、熱感知器を躱すものの、今度はエンジンがかからない!逆噴射もできない状況でド・ゴール空港ではなく、近くの滑走路の短い空港へ・・・ネットを使ってギリギリのところで止まった。この緊迫したシーンはミニチュアでの特撮を忘れさせてくれるほど良かった。ここだけで満足できたのに、次の日にはまた災難が・・・
今度は貨物室のドアを買収された整備員が細工。気圧が下がり、床下が抜けた!これはよくあるパターンだったけど、なんとアルプスに胴体着陸させるという。まぁ、コンコルドを借りるのにかなり資金を使ったために、パニックをてんこ盛りせざるを得なかった?軍事産業批判も忘れてしまうほどグダグダしていたなぁ。それでも人間模様は面白く、夫人を1年前に亡くしていたジョージ・ケネディに女を紹介したアラン・ドロン。再婚まで考えたのに、実は娼婦だったなんてところは面白いぞ!2大会連続金メダルのモスクワの体操選手(アンドレア・マルコヴィッチ)に求婚するニュースキャスター(ジョン・デヴィッドソン)のエピソードもいい。ただ、ジョージ・ケネディはパイロットやるには年齢高すぎだろ!(前作では裏方だったのに)。
なんか、悪役がバカっぽい。普通のパニック系。古い映像で機内の映像もチープですが、アランドロンがカッコいい。群像ぽく描いてはいるけど、浅いので、客にスポットを当てる意味は無さそう。そのせいでアランドロン機長が薄くなっちゃう。もっとアランドロン押してもいいのに勿体無い。アランドロンに陰がある方がいいのにな〜好みの話ですけど。最後までその後を描かないのが不満でした。