20年の歳月を経て結ばれた二つの事件の真相の鍵を握る、母と娘の心理的葛藤を描いたサスペンス・ミステリー。モダン・ホラーの巨頭、スティーヴン・キングの全米ベストセラー『ドロレス・クレイボーン』(邦訳・文藝春秋刊)の映画化。監督は「愛と青春の旅だち」「ブラッド・イン
ブラッド・アウト」のテイラー・ハックフォード、製作はハックフォード、チャールズ・B・マルヴェヒル、脚本はトニー・ギルロイ、撮影はガブリエル・ベリスタイン、音楽は「バットマン
リターンズ」のダニー・エルフマン、編集はマーク・ワーナー、美術はブルーノ・ルベオがそれぞれ担当。主演は「ミザリー」に次いでキング作品のヒロインをつとめた「フライド・グリーン・トマト」のキャシー・ベイツ、「ルームメイト」「未来は今」のジェニファー・ジェイソン・リー。共演は「サウンド・オブ・ミュージック」「女神たちの季節」の名優クリストファー・プラマー、「激流」のデイヴィッド・ストラザーン、「ラルフ一世はアメリカン」の英国の名舞台女優、ジュディ・パーフィットのほか、「トーク・レディオ」のエリック・ボゴジアンが顔を見せる。
黙秘評論(14)
1人で夜に見るのにオススメ!
そしてまたキャシーベイツとジェニファージェイソンリーがいい!
ジョン・C・ライリーやクリストファー・プラマーの名演も光るし、心理描写も絶妙。それに過去映像を被せて変化させたり、日食の美しさはピカイチ。だけど、単純なストーリーを長時間にするほどのものじゃないような。
この日食の変化とキャシー・ベイツの心理変化が面白い対比なのかもしれないけど、暗さがメインになってるせいもあって、日食の6分30秒と釣り合いが取れない。もう少し検事側にもスポットを当ててくれたらダイナミクスを感じられたかも・・・
小さな島の重苦しい空と冷え冷えとした湿気をたたえた空気に包まれ、たいへん見応えがありました。
テイラー・ハックフォード監督、1995年の作品です。
登場人物が少なく、静かな印象の作品ですが、とてもぶ厚い感じがしました。
イライラした娘セリーナに眼光鋭いジェニファー・ジェイソン・リーがはまり役です。
疑惑の母親ドロレスにキャシー・ベイツ、これはもう、達者!としか。キャシー・ベイツはいつでも凄いです。
最初の出だしは殺人の被疑者として登場した時は悪態もつく荒んだ母親と、そんな母に確執を持つ娘。
何がそうさせるのか、一体この母娘は寄り添う事が出来るのか暗い印象を与えつつ、次第に見えてくる結論までの過程がリアルにそしてゆっくりと解き明かされる手法がキャシーベイツの演技力と相俟ってあっという間にこの映画の虜になった。
さすがスティーブン・キングがキャシーベイツの為に書いた話だけある。毒々しいストーリーも軽妙なのに軽薄にならない監督の作り方と三位一体となって母娘の絆を見せてくれた。そして、スティーブン・キングは端役の出演者まで人格を持たせるのが本当に上手いなと思った一本です。