初めて西部に乗り込んだ“サムライ”と強盗団との、大統領献上の宝刀をめぐる確執を描く。製作は「夜の訪問者」のロベール・ドルフマン、製作協力はテッド・リッチモンド、監督は「クリスマス・ツリー」「夜の訪問者」のテレンス・ヤング、脚本はレアード・コーニグ、撮影はアンリ・アルカン、美術はポール・アポテケール、音楽は「ライアンの娘」のモーリス・ジャール、編集は「明日に向かって撃て!」のジョニー・ドワイヤーが各々担当。出演はチャールズ・ブロンソン、アラン・ドロン、三船敏郎、ウルスラ・アンドレス、キャプシーヌ、モニカ・ランドール、中村哲、田中浩など。
レッド・サン評論(7)
三船敏郎とブロンソンの関係が気持ちいい。アラン・ドロンの悪者ぶりも最高で、すっごく面白い。特に日本人や侍をかっこよく描いてくれていて感激する。売春宿で三船がためらわずに女を抱いているのがかっこいい。
マカロニ・ウェスタンがあるなら「うどん」でも?、いや侍・ウェスタンがあってもと頭で言い聞かせるも無理がある、いかに剣の達人でも飛び道具相手では勝負にならない・・。
そこで考えたのが敵をインディアンにして槍との殺陣で本領発揮、加えて弓、手裏剣なども駆使、乗馬はおてのもの、巧みに荒れ地を下って見せるときましたか。
数々の黒澤作品で既に海外にも名の知れた俳優だった三船敏郎だがハリウッドデビュー作「グランプリ」で破格のギャラ(東宝では600万円だったがなんと1億円)に味を占め三船プロの方から企画を持ちかけたという海外進出2作目の作品。
奇抜なストーリーもさることながらアラン・ドロン、チャールズ・ブロンソンと言う豪華スター競演というだけでも話題性は十分、外国人の描く日本人のイメージは噴飯ものが多い中、切腹でもしたらどうしようとハラハラしながら観ていましたが流石に三船さん、毅然と武士道を全うしてくれました。余計な気を使うので餅は餅屋に任せた純西部劇でいいでしょう。