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ワンダラーズ評論(7)
本「漫画家の選んだ至高の映画/(編集)映画秘宝編集部」の中で花くまゆうさくがこの映画を紹介していたので視聴しました。
不良ものです。
ワンダラーズ(イタリア系グループ)のメンバー
・リッキー→女好き、リーダー
・ジョーイ→純情な奴(一途な奴)
・ターキー→坊主、対立グループのボルディーズに入る(ワンダラーズを抜けた)
・ペリー→新参者、大きな体躯、腕っぷしが強い(喧嘩が強い)
不良映画らしい要素が含まれています、
・スキンヘッドグループ、ボルディーズとの抗争
・ナンパした女のコ、ニーナを巡るジョーイとリッキーの確執
・元ワンダラーズのメンバー、ターキーの死
・危険なグループ、ダッキー・ボーイズとの大乱闘!
・ジョーイとペリーが街を出て行く。ワンダラーズの終焉(青春時代の終焉)。
…
最後、
ワンダラーズ(イタリア系グループ)とデル・ボマーズ(黒人系グループ)のアメリカンフットボールの試合中に、ダッキー・ボーイズ(危険なグループ)が殴り込んで来て大乱闘に。
この大乱闘にジョーイの父親・エミリオが加わるんですが、ベンチを壊して角材にするわ、ジャイアントスイング出すわ、で、まるで、ゲーム「ファイナルファイト」のマイク・ハガーのようでした。
「マイク・ハガー(ゲーム「ファイナルファイト」)おった!」
制作は70年代後半なので、
その頃からしても、”古き良き時代”を描いたのだと
感じられます。
人種によって派閥が分かれる中で生まれる友情や、
淡く切ない恋愛など、
ノスタルジー溢れる物語でした。
この映画の1番の見どころは、
60年代を象徴する音楽です。
ミュージカルかってくらい流れます。
でもそれがいいんです。
あの時代を生きた彼らだからこそ、
あの曲をバックグラウンドにかけられる。
ちなみに、
ワンダラーズとは、放浪するといった意味で、
今で言うバックパッカーでしょうか。
主役はリッチーですが、
ワンダラーズというタイトルからすると、
他の仲間たちのほうが合います。
ですが心情で言うと、
やはりリッチーはワンダラーしてますね。
主人公はイタリア系グループで、黒人グループと対決することに、アメフットで。
中国人グループもいるが、最も不気味なのが野蛮な暴力グループで殺人も平気。
親の世代も描き、当時のニューヨークに住む貧困層が抜け出そうとする様子が痛々しい。
例外は紅一点?なリンダ・マンズ率いる?スキンヘッド集団ボルディーズとゾンビみたいなダッキー・ボーイズなど、魅力溢れるグループの中でもやはりお揃いのジャケットが最高にイカしているワンダラーズが格好良い。
ケネディ暗殺とラストにはボブ・ディランらしき人物が、仲間との別れにいつまでも馬鹿をやってられない青春時代の終わりと、古き良き時代から新しい文化が始まろうとしているアメリカ。
50'sなスタイルでロックンロールとオールディーズが流れる中、揺れ動いた女性が行き着く先には新しい文化と時代が流れる場で、ただ見つめるだけな戸惑うリッチーが印象的。
次に"The Beatles"が現れる正しく60年代の始まりに戸惑うばかりのリッチーが思い起こされる。
ワンダラーズよ、永遠に......口笛を吹け!!!!
楽しそうでよかったんだけど、スキンヘッドにした仲間が死んでいるのにみんなあんまりなんとも感じていないようで、それより女を寝取られた方がよほど大問題な扱いだった。リーゼントの髪型で人の見分けがきなかったため、ぼんやりした印象になって、ちょっと退屈した。
フットボールの試合が大混乱で、暴動になったところは迫力があった。暴動にはいつか参加してみたいと思っているうちにすっかり年寄りになってしまった。