ラス・ベガスを舞台に3人の男と3人の女の恋と別離を描くミュージカル・ロマンス映画。グレイ・フレデリクソンとフレッド・ルースが製作、バーナード・ガーステンが製作指揮を担当。監督は「地獄の黙示録」のフランシス・フォード・コッポラ。原案・共同製作はアーミヤン・バーンスタイン、脚本はバーンスタインとコッポラが執筆している。撮影はヴィットリオ・ストラーロだが、ストラーロはアメリカ撮影者協会員ではないので撮影監督のクレジットはロン・ガルシアに与えられている。音楽はトム・ウェイツが作り、彼とクリスタル・ゲイルが歌っている。出演はフレデリック・フォレスト、テリー・ガー、ナスターシャ・キンスキー、ラウル・ジュリアなど。テクノビジョンで撮影。ドルビー・ステレオ。日本版字幕は戸田奈津子。メトロカラー、スタンダード。1982年作品。
ワン・フロム・ザ・ハート評論(8)
主人公二人が冴えない。よりを戻す積極的な理由もあまりなく、それぞれの道に進んだ方が幸せになれるのではないか? 当て馬になった二人に同情してしまうけど、つまらない相手から別れてむしろ良かったのかも。
ミュージカル調ラブロマンス。好きな曲調ではなかったので個人的にのれず。
主役カップルどちらもどこか鬱陶しい。互いに新恋人にすればと思える。女の新恋人、面白いやん。レストランとエレベーターのシーンは爆笑。一番可哀想なのはナスターシャ・キンスキーです。
途中のダンス、艶やかなライト、全てがスタジオの中とは驚き。見どころはそれなりに沢山。酷評されるほどではない。
ラストの飛行機シーン、私は快哉を叫んだ。と思いきやのどんでん返し(まあ予想はできましたが)バカップルです。
あと、ナスターシャ・キンスキーは、やっぱり美しい!!
トム・ウェイツの音楽に期待したらあんまりよくなかった。ナスターシャ・キンスキーが美しかったのだが、やったら途端にポイ捨てされていて可哀そうだった。そこであがいたりせずさっと身を引くのがまた切ない。
割れ蓋に閉じ鍋というような欠点も魅力もある男女が惹かれ合うという話はよかった。友達と浮気していたのに、その友達とすぐ仲直りするのがよかった。
コッポラ作品の中でも名うての失敗作であり、黒歴史のような映画。
しかし、トム・ウェイツ先生が制作した本作のサントラは名作で、個人的に10ウン年愛聴してます。
そのため、駄作覚悟で記念に初鑑賞しました。
思った以上につまんねえ映画だな!
コッポラがスタジオ手放すくらいコケたのも無理ないわ!
ただ、美点はたくさんあります。現代では割と再評価されるのでは、なんて感じています。
音楽はもちろんのこと、奥行きがあって陰影の効いた映像や、ノスタルジックなネオンが印象的なセットは心惹かれるものがあります。特に撮影はロケではなくすべてセットとのこと。そのため、他ではあまり感じたことのない独特の雰囲気が作られています。
また、ナスターシャ・キンスキーとハリー・ディーン・スタントンの『パリ、テキサス』コンビの好演もあります。ナスターシャ演じるサーカスの少女はイノセントでいい感じでした。
しかし、主演2人が魅力なさ過ぎ!なんであんなに人間的に魅力ないキャラなんだろうか?おまけにルックスも悪い。人間的な深みや苦悩が描かれるわけでもない。
正直、ナスターシャが割と早く退場するので、後半〜終盤は絵的にかなり苦しいです。こんな薄汚ぇチンピラ夫婦の恋愛の行方なぞまるで興味が持てませんよ。
歌で2人の心の内が表現されるという演出はなかなかイカしてますが、2人に魅力が欠けているため、歌詞に集中する意義を見出せないという…
ストーリーも凡庸以下だし、本当に退屈極まりなかったです。特に終盤の展開はクソ。
本サントラで最も好きな曲 "Take Me Home"がクライマックスで掛かるのですが、名曲で誤魔化している感じが腹立ちました。
Wikiによると、NMEは肯定的なレビューをしており、曰く
「この映画を嫌う者は冷たい心の持ち主」とのこと。
そして僕は冷たい人間の仲間入りさ!