熊本県天草を舞台にオレオレ詐欺の若者と老女の奇妙な生活を描いたドラマ。熊本県天草の寂れた商店街にオレオレ詐欺の旅を続ける若い男が流れ着いた。
老女の艶子は、その男を孫の将太として招き入れ、艶子のあたたかい対応に若い男はいつの間にか艶子と奇妙な共同生活を送り、将太としての嘘の時間に居場所を見つけていく。
地元FM局のパーソナリティを務める清らは、昔の天草の8ミリ映像や写真を集め、商店街の映画館で上映会を企画し、将太も上映会の企画チームのメンバーにされてしまう。
かつての賑わいのあった頃の天草・銀天街の痕跡を探す中、艶子の持っていた古い家族アルバムに、将太は一枚の写真を見つける。
若者役を藤原季節、老女役を本作が遺作となった原知佐子がそれぞれ演じる。監督は「カミハテ商店」の山本起也、「おくりびと」脚本で知られる小山薫堂がプロデューサーを務めた。
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のさりの島評論(2)
天草の地を訪れた青年が主人公だ。
音と映像で語られる天草の歴史。
過去と現在が交差しながら紡がれていくまるで御伽噺の様だ。「のさり」とは天草の方言なのだが、シーンの1つ1つに表現されている
「のさっている」人の交流の豊かさ、懐の深さに知らず知らず目頭が熱くなった。
煽っていない。
とても静かだけど、何が本当の豊かさなのかが、じんわりと心に染み入る。
たくさんの人に観ていただけたらいいなーって思いました。
ぜひ!