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ジャッリカットゥ 牛の怒り評論(15)
ポスターのイメージのような脅威を感じられなかった。一頭の牛に対して人間は多数だし、たまに関係性が逆転することもあるものの基本的には人間が追いかける側である。最終的に人間同士の争いになるというのもベタだと思った。
日本の皆さんが、これからご覧になる本作『ジャッリカットゥ 牛の怒り』の上映時間が91分となっているところ、個人的で恐縮ですけど観たのは94分の代物で3分間長めの映画となっていた。それでもオリジナルは検閲が入る前はもっと長いものだったかもしれない。推測でどうもすみません。
3分間されど3分間⁉ インスタントラーメンも出来ちゃうしって、笑えない冗談で失礼しました。
実際に観た作品は、前半の部分で音声が流されないまま上映されていて、ラインでは不謹慎な言葉を話さないようになんてサブタイトルも出ていたけど、何故?そのまま流したかは、映画サイトに批判的に載っていたけど...
それと映画の中で生きた鶏を絞めるあたり、ボカシを入れたセンサーは官僚の巣窟、映倫と同じなんてね⁉
そんなことがあったためか、たとえ話として、村人が自走する『マッドマックス』とか、今年最高の映画とかカルト映画の代表とまで言われているほど評価が高いのに言われれば言われるほど反って、天邪鬼な心に響いてはこないで、水牛がそんなに早く走れるのか?荒れ狂うほど動きが俊敏なのか?なんて悪態も吐きたくなる。ただし、ラストの人間蟻塚状態は人力の賜物かもしれない。
言えるのが一つだけある。 それは、ルンギーなんて民族衣装を着るもんだから、何回も何回も前にはだけて、締めなおす行為を繰り返すことで観るものにとって神経を逆なでさせられる。その愚かな人たちにいたぶられる可哀そうな水牛ちゃんでした⁉
延々牛追い。
村の男たちが結集して牛を捕らえようとするも、牛の方が一枚上手で、するりと逃げられる。
村の男たちが牛を捕まえられないのもワケあり。なんせお互いすこぶる仲が悪い(笑)。
牛を追い込みながら、日頃の溜まりに溜まった鬱憤をここぞとばかりにぶちまける。
仕事しろや、と言いたくなる。
牛追いの果てにあるもの。
一人の男が無事に牛を仕留めかけるのですが、とんでもないことになります。
あのミッドサマーの監督が絶賛したのも分かるというものです。それがこの映画のラスト。
正直、このラストを観るための映画と言っても過言ではないかと。
なお、インド映画にありがちな謎の美女も出ますが、そこまで絡みません。