ラクダと愛犬とともにオーストラリア砂漠3000キロをたった1人で踏破した女性の実話を、「アリス・イン・ワンダーランド」のミア・ワシコウスカ主演で映画化したロードムービー。思い通りにいかない人生に変化を求め、ひとり都会から砂埃が舞うオーストラリア中央部の町アリス・スプリングスにやってきた女性ロビン。彼女がこの土地に訪れた目的は、砂漠地帯を踏破しインド洋を目指す旅に出ることだった。パブで働きながらラクダの調教を学び、旅の準備を整えたロビンは、4頭のラクダ、愛犬とともに町から旅へと出発する。1日あたり約32キロのペースで歩き、7カ月という日数をかけて達成したその旅の過程で、ロビンはさまざまな出会いや経験を体験することとなる。
奇跡の2000マイル評論(20)
「人生を変えたいから」
「勉強になるから」
人は何か大きなことをする前に、自分に対して色々な理由付けをしないと前に進めない時があります。
「やりたいからやる」という好奇心は、人がおろそかにしてしまいがちな本当の心の声。
自分の心の声に耳を傾けたら、迷うことなどなく前に進めるんですよね。
DVD、字幕で鑑賞
1人の女性が2700kmの砂漠を横断する話。
明確な理由はなく、やりたいからという本能的行動理念は、なにかやろうとするととにかく「なんで?」と聞いてくる無神経な大人たちに見せてやりたいほど大胆で、痛快である。
ただ、やりたいからといってなんでも1人でできるとは限らない。彼女のような壮大な挑戦になると、とても1人では成し遂げられない。
現に、彼女はナショジオに支援を頼み、現地先住民、またそこに住む人に助けられている。
だが、彼らの支援を得られたのもまた彼女の願望、そしてなにより行動力によるものであるのも事実であり、彼女の凄さが分る。
彼女はこの挑戦によって劇中の言動からも「凡人にでもできる」ことを証明した。人はやりたいと思えば、そして諦めずに行動すれば夢を実現できるのである。
正直、劇場で見れば雰囲気も良い感じだったろうが、DVDで見ていると退屈な印象を受けた。また、それがリアルなのかもしれないが彼女の言動が時折独りよがりな気がしてイラつきも感じることがあった。ただ、メッセージ性というか、なにか心に感じるものがあり、最後まで見てしまった。意識しなければ彼女の挑戦を知ることもなかっただろう。レンタルビデオ屋でふと目に止まったこの映画を選んでよかったと思う。
「何故旅をするのか?」
という質問は答えるのが難しい。
「何故旅をしないのか?」
という疑問になってしまう。
個人的な話なのですが、若い頃にオーストラリアをバスと電車で一周したことがあります。一回も空を飛ばずに地上で一周する事にこだわって。自分にとっては普通の事だし誰でもやれる事なのですが、何故かあまりやった事がある人に出会った事がありません。オーストラリア人の知り合いでも誰もやってない。そういえば日本一周した日本人にもあった事がないですし、きっと国を一周って外国人だからできる事なんでしょうね。
そして、本作。なんというか旅人に通じる物がガンガンありました。旅が長くなるとちょっとおかしくなる所も含めて。人目を避けたくなる気持ちとか、旅人の気持ちを久しぶりに思い出しました。
実際オーストラリアって広いんですよね。ああ見えて1つの大陸ですし。そして、アリス・スプリングから西海岸って本当に遠い!ちゃんと測った訳ではないですが、日本列島鹿児島から北海道まで行って、更に東京まで戻ってこれるぐらいの距離ではないでしょうか?コレが実話ってホント凄いわ~。
全体的に淡々としながらも旅をした事がある人にはとても響く作品でした。