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魔法少女リリカルなのは Detonation評論(20)
まあ、あれだけキャラがいたら、仕方ないですかね。
話の展開も、いつものパターンですね。
せっかく前後編にしたので、もう少し練った展開にして欲しかったです。
それより、ラストの宇宙空間での結末は酷すぎます。
いくら世界を救ったとしとも、あそこまで残酷にするのは、納得出来ません。
相手が強いのをアピールしたいのでしょうが、限度があります。
魔法で元に戻るから・・では済まされません。
で、それを差し引いてもイマイチな出来だと思います。そもそも論だけどあれだけ新キャラ出さなくても良かった。見せ場もぶつ切りで個性がぼやけてもったいない。レギュラーキャラがもっと活躍して欲しかった。なのはとフェイトのイチャラブや、はやての幸せそうな笑顔がもっと観たかった・・・と言いたいことがたくさんある作品です。
作画も崩壊ギリギリなシーンがけっこうあってハラハラします。
戦闘シーンに被る歌は流石の迫力で、内容はともかくジーンと来ます。
日常アニメでいいからもう一度なのは作ってください。
なのはちゃんは主役なので大変だが、いざとなったらフェイトちゃんがなんとかしてくれる。
夏休みの宿題はちゃんとしようね。
タイトル括弧の言葉は、なのはシリーズを語る上での一要素として度々目にしてきたものなのですが、つまりは各キャラクター達の生き方の指針…命題について注目し本作を観た時、この言葉を当て嵌めるのが非常にしっくりきたという評価です。
俯きたくなる瞬間っていうのは人それぞれ心当たりがあると思いますが、逆に一度も俯くことなく生きられる人はいないはず。普遍的なテーマです。
だからなるべく前向きに生きたいけど、もし目を伏せてしまった時にはどうするか。というのが個人的に思う「なのは」の人間ドラマの部分であり、実際あらゆるキャラクターにそのドラマは用意されていたと思います。
俯いてしまった者がもう一度顔を上げ前を向く方法は二つ。
「誰かの呼び掛けに応える」か「自分でなんとかする」かです。
前者は周りの人達の助けを借りることで立ち直るという手段。優しさや愛情を受け取り、それを受け入れる。
キリエや守護騎士達をはじめ多くのキャラクターはそうやって未来に向かっているのではないかと。
「与えられた愛を受け止める強さ」がドラマになる子もいて、これはフェイトが特に顕著でしょうか。
後者は作中でも限られた人物にのみ言えることだと思います。基本的にみんな身近に大切な人がいてお互い支えあっているわけだから、誰の助けも借りられないという状況にはならないので。
でも本作を観て確信したのは、主人公・高町なのはは完全に後者だったということでした。
彼女が選んだ道、俯かないでいられる生き方は多分、「常に顔を上げて、救うべき誰かに呼び掛け続けること」だったのではないかな。下を向いていても、好きになれないままの自分の足元しか見えないから。
でも同じように下を向いて泣いている子の声に気付ければ、声を掛けて目を合わせ、自分の全てを捧げることが出来れば、それが自分の存在理由になる。
どこまでも遠く、まっすぐに届く魔法も、そんな彼女の気質の表れかも知れない。文字通り自分の身を顧みないあの戦いぶりも。
当然なのはにはそんな自覚はないでしょうしファン目線の単なるこじつけに過ぎませんが。
それでも今回はじめて描かれた主人公・高町なのはの深い内面とその人物像にもの凄く納得がいったのと、それがこれからの未来では良い方向に向かっていくという希望が垣間見えたので、本当に素晴らしい感動がありました。
現時点で3回観賞済みで、初回から十分に感動していたんですが、3回目はもう何度泣いたか分からないくらい胸を抉られました。
長いファンの方は分かるかもですが、「なのは」の魅力は何度も見ることでやっと理解できる部分が多いんです。
自分はまだまだ映画館に通う予定でいます。
少しでも興味がある人は特典がもらえるうちにでも是非とも。
出来の酷かったストライカーを避けたとしても、この有様。
やはり、このシリーズの限界がこの辺りなのだろうな…
作品としてもキャラが出過ぎの上インフラし過ぎて、誰が誰で悪党なのだかすら判らん有様。
正直、別コンテンツから予習して映画を観るなんぞ論外だし。
それでもこのシリーズ、トータルで劇場を4本もやれたのだから、ソコソコだったのだろうか?