皮膚を売った男

東京国際映画祭2日目鑑賞
「皮膚を売った男」🇹🇳🇫🇷🇧🇪🇸🇪🇩🇪🇧🇭🇸🇦
これまたどんな内容なのか興味津々でしたけど、面白かった。今回観た作品のなかで一番完成度の高い作品かも。
シリアの国内事情から内戦への突入、内戦による難民のビザ問題、そしてその解決を図るアイディア。
映像や描写も見所が多いし、役者さんも揃ってる。ジェフリー役のケーン・デ・ボーウの顔が特に好き。モニカ・ベルッチにはちょっとビックリしたけど、8ヵ国合作ならではなのかも。最後もニヤリだった。

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ボディーアートというサブジャンルにおいて、生きた豚ちゃんや置物なんかに宗教画的なゴシック調のポートレイトにタツーを施しているウィム・デルボアの "Tim (2006 - 08)" を見て映画へのインスピレーションが彼女に起こったらしい．．．　ここでの題名のTimとは人の名前のこと
何時もの通り、東アジアの映画産業の不作な農民的思考の者への供物としては提供されずにamazon.com では既にVOD化され113件のレビューの内訳として☆4と☆5をつけている方の割合が全体の86％を占めているので良い映画なんでしょ？

この映画を総じて．．．
「挑発的。」
「大胆。」
「魅力的な。」　という言葉が躍るけどもこの映画をほんの一部表しているらしい。そんな監督さんのインタビュー記事が載っていたのでご紹介させていただきます。
ハニア監督が語るところによると「このスレッドのアイデアは、実際の物語ではなく、芸術作品に基づいています。ルーヴル美術館で見たウィム・デルボアのアート作品は、このタトゥーを背負って座っている男性のものでした。出発点は、美術館に座っている男性のこのイメージによって私は、個人的に残る何かを与えたかったので、実際のことではなく、この男性の周りで起きたストーリーを作成する必要があると思いました。その瞬間への私なりのこだわりとして以前から考えていた難民の話が出てきました。そういう風にとても個人的なストーリーにするつもりで、主人公の男がこの取引をどのように受け入れ、美術館に展示されるようになったのかを架空の物語として創作しました。この原点であるイメージを育んだのは、たくさんのよりたくさんのものの積み重ねでした。」

Well, how do I grasp it?! [beat] I’ll tell you something about this. . .it
doesn’t mean anything. Not just to me, but to anybody else. You just
say it does because some professor somewhere told you it did. It
makes you so superior. You and all your friends. I don’t think one in
a million decent, ordinary people would say this was any good. It’s
rubbish, rubbish! That’s all it is.
未だにオスカー・ノミニーの回数では他者を寄せ付けない監督の映画の中で、誘拐した女子大生の前では彼女に気に入ってもらいたくて、一見人のよさそうなところを見せていた主人公がピカソについて語っていた忘れられたセリフの中で彼がつい本性を見せてしまう場面．．．　コンテンポラリー・アートの混迷ぶりがフレディの口を借りて表しているようにも見えている。あまり映画とは関係がないけれども？　ただ個人的には彼の考えに時間の壁を越えて共時性を見てしまったもので失礼．．．？

この映画に話を戻すと『皮膚を売った男』は、芸術界の誰も気づいてはいないそのエリート主義と移民の生活に与えられた価値観の無さの強烈過ぎるシニカルな風刺劇となっている。挑発的で野心的な、それでもどちらかというと最も微妙な政治色のある記録ではないにしても、この映画は確かにハニア監督をアラブで見られる映画としては確固たるものにしている。
混乱した現代芸術のケーパーとしてそれは国際的なアートマーケットの風刺としても、コケージョン用ホワイティが独占するヨーロッパ文化の人種差別主義についてのアジェンダとしても機能はしていない。そしてシリアに対するその態度は、口の中に奇妙な味を残す愚かで説得力のない結末によって損なわれて移民とシリアのおそらく重要なテーマは、その素朴な軽薄さによってすべてをケーパーの味に口の中をするようにくだらなさだけが残ってしまっている。
警察国家や大量虐殺をそのような空想的なレンズを通して表現する行いは、彼らが明らかにしようとしている悪の平凡さを覆い隠してしまう。『肌を売った男』が奇妙になるほど、オリジナル性が乏しく、さらに低下していることを証明し、もちろんのこと誰かが彼が悪魔だと言って人間性を差し置いて契約を申し出るとき、「ファウスト」という言葉が眼の前に思い浮かんでしまう。

彼女の脚本は、シリアの人道的危機と国際的なアートマーケットの気まぐれさを組み合わせて、人間のライフ、いわゆる生の商品化についていくつかの不快な一面を提供するだけに留まってしまっている。
皆さん良い映画と仰っているのでこれで失礼します。

Filmarks試写にて拝見。いかにも配給クロックワークスらしい作品で、痺れましたよ。

ラブロマンスな要素を残しつつも、様々な社会背景を見事に切り取った作品。本当の自由とはなんだろう…。自由はそもそも手にしに行かなければならないものなのか…それこそ何かに縛られてない？？と考えを巡らせていたところによる、終盤の重要なシーンでの絶叫。素晴らしかったです。

画作りもいかにもアート的でした。邦題もお見事じゃないかなと思います。

過去にティルダ様がMoMAで’生きた展示アート作品‘になっていたのを思い出した。
シリア難民の苦悩が描かれた重い作品なのですが、不思議にも面白く仕上がっています。ラストの急展開には驚かされました。平和な日常をありがたく感じる作品。モニカベルッチさんはまだまだセクシーですね。
オンライン試写会

2021年11月1日
映画 #皮膚を売った男 (2020年)鑑賞

#Filmarks さんの試写会です

シリア内線で国外逃亡していた男が、ヨーロッパに住む恋人と会うために、自分の背中をキャンバスとして、アーティストにタトゥーを入れさせる契約を結んだことから起こる・・・

難民と自由と愛について考えさせられる