マリリン・モンローとジェーン・ラッセルが主演を務め、それぞれ理想の相手を探す2人のショーガールが巻き起こす恋愛騒動を描いたミュージカル映画。1920年代、大恐慌前のニューヨーク。人気ショーガールのローレライとドロシーは、正反対の性格だが親友同士だった。お金持ちとの結婚を夢見るローレライは、富豪の御曹司ガスと結婚式を挙げるため、豪華客船でパリへ向かうことに。しかしガスの父親が2人の結婚に猛反対し、ガスは船に乗れなくなってしまう。しっかり者のドロシーをお目付け役に、船に乗り込むローレライだったが……。アニタ・ルースの原作小説は1928年にも映画化されているが、本作は1949年初演の舞台ミュージカルを、名匠ハワード・ホークスが映画化したもの。ヒット曲「ダイヤモンドは女の子の一番の友だち」をモンローが歌い踊る場面は、後にマドンナがミュージックビデオでオマージュしたことでも知られる。
紳士は金髪がお好き評論(14)
最初は顔を見て「そうでもないやん」と思いました。なのに喋り方なのか、仕草なのか、話が進むにつれどんどん虜になっていきます。おそらく世の男性たちのほとんどがそうだと思います。
無邪気なんです。愛くるしいんです。お金が大好きという役なのに嫌味が全くない。これはお金があれば間違いなく貢いでしまいます。私はお金がないので貢ぎたくとも貢げません(笑)
親友ドロシー役の女優さんもなかなか魅力的でこの映画、目の保養にはもってこいです。
もし船が沈没したらどっちを助ける?
あの胸なら浮く
ダイヤは女の大親友 ダイヤは女の最高の友
正直ですよね。なんとも清々しい(笑)
とりたててたいした物語でもないし音楽も演出も古いのだけど、男の金の匂いを嗅ぎ分けて小賢しくも可愛らしく動き回るマリリン・モンローが面白い。悪い女のようでいて、それでも彼女の魅力でなんとなく観れてしまうし、最後には強引だが意外な知性を発揮した結末のまとまりがある。
おバカ映画の代表のような展開だが、細かいところで唸らされる。
例えば、最初のショーでのドロシーとローレライの視線の先とか。あんなふうに見つめられたら、そりゃ惚れるよな。
最後に明かされる、ローレライが彼を選んだ理由とか。
女の友情とか。
でも、それよりも何よりもこの映画を特別なものにしているのは、
ふたりの着こなし。
あの数々の衣装を、あんなふうに他に着こなせる人がいるのか。
ため息が出る。
ふたりは基本下町の女の子。
女番長的なドロシーと、色気一杯のローレライ。
そんな下世話にもなりかねない言動が、この二人だと親しみやすさを保ちつつも気品にあふれている。
しかも、何があってもへこたれない。二人で人生を切り開いていく。
地底で圧縮されて輝きを増し、他の何ものにも傷つけられないダイヤモンド。この二人のことのように見えてくる。
だから、いつまでも輝きを放ち、人々を惹きつけて離さないんだろうな。