レイン
プロット
タイ
01月19日 2002 上映
スティール・レイン
プロット
韓国
12月03日 2021 上映
ベルベット・レイン
プロット
香港
10月08日 2005 上映
ビフォア・ザ・レイン
プロット
イギリス・フランス・マケドニア合作
02月03日 1996 上映
プリンス パープル・レイン
プロット
アメリカ
02月09日 1985 上映
ブラック・サンデー
プロット
アメリカ
01月01日 1900 上映
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ブラック・レイン評論(20)
松田優作はこれに注ぐ情念がほとばしり、役になりきり、周りも引き摺られ、アドリブみたいな、間合いがあり、スピード感が急き立てるように進む。
カメラもそれに負けないほどの力強さが出ている。
松田には助演男優賞、撮影賞などアメリカのアカデミー賞あげるくらいだと思います。
正直、ストーリーはたいして面白くないけど、高倉健と松田優作の好演が光る。ただ、大阪が舞台にしては、関西弁があまり聴こえないのには違和感あり(他にも違和感はいろいろあるけど…)。
さて、日本人が多数出演してるってコトで、日本では凄く人気のある作品だけど、海外での評価はどうだったんかな?
まぁ、とにかく高倉健の存在感は、やっぱり凄い。
最初の佐藤の登場シーンは映画史に残るのでは…
リドリー・スコットが大阪を舞台に描く刑事アクションの傑作。
マイケル・ダグラス、高倉健ら日米トップスター豪華共演。
本作は語るべき点多いが、やはり一番はこれに尽きる。
松田優作。
物語上敵役ながら、間違いなく本作の主役は松田優作だった。
鬼気迫る怪演。
『ダークナイト』のジョーカーを彷彿させるようなカリスマ性。
マイケル・ダグラス、高倉健を凌ぐ圧倒的な存在感。
彼のこの最期の姿が、本作を特別なものにしている。
時々思う。もし、彼が今も生きていたら…?
出るだけで場が締まる渋い名優になっていただろう。“探偵”繋がりで、『探偵はBARにいる』にカメオ出演していたり…??(親子共演も…??)
周知の通り、本作撮影前にガンである事が判明。治療に専念すれば命は助かっていたかもしれない。それはつまり、本作への出演を断念する事。
遂に掴んだハリウッド・チャンス。
無論、選んだのは…。
治療に専念して欲しかったとか、命を捨ててまで本作に出演した役者魂とか、どっちが良かったかとか誰にも決められない。
松田優作が自身で選んだ運命。
いきなり松田優作の事ばかり語ってしまったが、本作は単に作品としても、刑事アクション×男のドラマとしても、抜群に面白く、カッコいい。
ハリウッド映画ではお馴染み、ヘンテコ日本描写。
しかし、リドリー御大の手にかかると、何という事でしょう、“ブレードランナーin大阪”とでも言うか、近未来的なオリエンタル・シティーに。
勿論気になる点もあるにはあるが、それを上回る魅惑さ、斬新さ。
日本の監督だったらこうは撮れないだろう。
それを収めたヤン・デ・ボンのカメラマン手腕も称賛に値する。
ハリウッドが描いた日本の中でも、今も尚際立つ。
マイケル・ダグラス演じるやさぐれ刑事ニックと高倉健演じる堅物刑事マサ。
二人が組むようになってから面白味がグッと増すが、そこに至るまでも面白い。
母国でも問題児扱いで、正義感は非常に強いが、かなり自分勝手と言うか、命令無視は当たり前。“ダーティニック”。
日本の警察への態度もデカく、度々衝突。最初はちょっと好きになれない。
そんな彼と日本の警察との緩和的存在が、チャーリー。陽気な性格の彼を演じたアンディ・ガルシアも好演。
高倉健とのデュエットは、ある意味伝説的な名シーン!
ニックとマサの間に友情を結び付けたチャーリーの死。松田優作演じる狂犬・佐藤によって、戦慄するほどの殺され方。
遠い異国で、相棒を亡くし、孤立無縁。
そんな彼に力を貸す…と言うより、新たな相棒になるマサ。
異国人同士であっても、男と男。
そこにセンチメンタルな台詞や説明は要らない。
友情。義理。人情。決意。戦い。
バイク・アクション、泥塗れの取っ組み合い。
ニックと佐藤の因縁のクライマックスの戦いは壮絶。
どれだけこの男に振り回され、相棒も殺された。
激しく憎み、本当は殺したいほど。
が、最後は…。
犯人逮捕。
刑事としての誇りを見た。
高倉健、若山富三郎の意外にも見事な英語、最初は日本人を「Fuck you very much」とさけずんでいたマイケルダグラス扮する主人公ニックが、最後は日本人を尊敬していくところ。それぞれがいい味を出している。
そして何といっても最後まで最高の悪人「セイトウ」を演じきった松田優作。ブレードランナーにおけるルトガーハウアーに通じるものがある、まさにプロの役者だった。それらが絡み合った名作だと思う。