WILL
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未来の想い出 Last Christmas評論(5)
森田芳光が80年代を正確に撮ったのでなく自身が糸井ラッセン寛斎らと80年代の造り手だったのだ。
昭和元禄日本の二十代に留まりバブる二十代ギャルがバブル後の90年代に一歩踏み込めるか?なお話し。
大林押井でなく森田なのが味噌。
米造撮影に出る森田節。
拾い物。
1992年公開の作品だけあって、いかにもトレンディードラマ風の雰囲気がある。
3回それぞれ別の生き方を選ぶため、今度はどうなるか楽しみになる。
やり直しても結果は同じだったり、運命を変えることができたりと結構ハラハラする。
有名な俳優陣がかなり若いので驚いたり、大御所の漫画家が何人も出演していたりという楽しみも味わえる。
記憶を利用して漫画を描いたり、競馬で儲けたりするが、10年経つとまた同じことが起きる。
そしてそれぞれが恋に落ちることに。
選曲も良く、クリスマス向けにはとてもいい。
映画「未来の想い出」(森田芳光監督)から。
(あれ?誰の言った台詞だったろう、メモ忘れ)
たぶん主演の工藤静香さん演ずる金江銀子さんが、
男の人の部屋に誘われた時に使った返事だったと思う。
1992年作られたこの作品、
要所要所に当時流行った歌がBGMに流れていて、
時代を感じさてくれる映画になっていたから、
この台詞も、面白かったのかもしれない。
「最終電車に乗り遅れた」とか「酔いすぎて歩けない」など
異性を部屋に誘う方法はあるのだが、
誘われた女性も「えっ、本当に何にもしない?」と返すくらい。
それが今回は「行ってもいいけど・・」と思わせぶりをして
「キャベジンとリステリン、あります?」と聞き返すシーン、
時代は変わったなぁ、と笑いながらメモをした。
不変の映画もいいけれど、時代を表現する映画もいいな、
そんなことを思った作品である。
今の時代なら何と言うんだろうか?(汗)
要はループものなのですが、どことなく『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』のような雰囲気(しかもビフ)。競馬で儲けたり、株で儲けたり、納戸と金江(工藤静香)がそれぞれの特技で大成功を収めるのだ。しかし、彼女たちの運命は決まっていて、やっぱりここで・・・と、歴史は変えられないことに落胆。そして、ズルしないで本来やりたかったことをやろうとする物語。
使い古されたSFではあるけど、ストーリーそのものよりも小ネタや登場人物、そして80年代を象徴する音楽を懐かしむことで評価が上がってしまう。特にパーティ会場での大御所漫画家が登場したときには嬉しさマックス。赤塚不二夫、石ノ森章太郎、コンタロウ、さいとうたかを、つのだじろう、永井豪、藤子不二雄A、藤子・F・不二雄など・・・あ、蛭子さんもいたか・・・
音楽ではテーマ曲のワムやメン・アット・ワーク、シンディ・ローパーなどといって洋楽にプラスして、邦楽の久保田早紀「異邦人」、米米クラブ「浪漫飛行」など懐かしい曲ばかり。