「ローマ法王になる日まで」のダニエレ・ルケッティが監督・脚本を手がけ、イタリアで大ヒットを記録したコメディ。思いがけず人生のロスタイムを手に入れた中年男性の奮闘を通し、「幸せとは何か?
家族とは何か?」を描き出す。シチリア島パレルモで暮らすパオロは、いつも通る交差点で交通事故に遭ってしまう。死の瞬間、彼の脳裏によぎったのは愛する妻や子どもの姿ではなく、恋人に告げられた深すぎる言葉や客待ちタクシーの列の謎など、他愛のないことばかり。予想以上に短い寿命に納得できず天国の入口で猛抗議すると計算ミスがあったことが発覚し、92分間だけ寿命を延長してもらえることに。地上に戻った彼はこれまでの自分勝手な生き方を改め、限られた時間の中で家族との絆を取り戻そうとするが……。主演は「マフィアは夏にしか殺(や)らない」など監督としても活躍するピエルフランチェスコ・ディリベルト。
ワン・モア・ライフ!評論(4)
主人公のパウロがバイク事故を起こし天国の入り口から作品は始まる。
しかしながら人々の死期を操る神々達の計算違いからパウロは死期を早めてしまった間違いが発覚する。その時間は約1.5時間。その為1.5時間再度人生をやり直す事が許される。
地上に戻ったパウロは残り1.5時間をできる限り家族と有意義な時間を過ごそうとするが、今まで家族を放ったらかしにしたり浮気を繰り返すなどしてた事もあって中々思うように協力してもらえない。
中々協力を得られず苦しむ中で自分のこれまでの日々を振り返り、間違いだらけだった事を悔やみ反省する。その気持ちが芽生えた瞬間から家族にも同情され自然と一緒に時間を過ごす流れと変わる。
この作品の面白いところは非常に哲学チックな展開、会話が多い所。
また人は死期が分かれば残りの時間をどう過ごすか必死になるより自分の過去を振り返り、これまで犯してしまった過ちや間違いをなんとか埋め合わせようとする姿はなんか共感できるような気もした。
物足りなかった点はこの作品の鍵となる残り1.5時間という残された時間の使い方だが、殆どが回想シーンとなりパウロの過去の過ちが映し出される。その為残り時間をどう過ごすかという具体的な過ごし方は描かれない。
また誰しもが過ちや間違いをしてしまうというのが作品の鍵となり、それはどんなに優れたひとでもそして神ですらもというメッセージ性は凄く伝わり共感されるが、最後にパウロが結局生き延びる展開は少し雑に感じたかな。
ストーリー設定としては空想度強めのストーリー展開だけど、死ぬまでの過ごし方はリアリティがありなにか身近に感じるような、そして強引さはあるものの素直になる事で家族が一つになる展開は少なからず心温まる展開で最低限楽しむ事はできた。
困ったことに、素敵な妻がいるパオロの不倫遍歴がひどすぎて、家族が気の毒になる。なかなか共感しづらい主人公だが、社交辞令のように女性を口説くのがイタリアの習慣であるなら、日本人の観客にはこってり風味のエピソードを少し薄めて受け止めるぐらいがちょうどいいのかも。
命ある時間が有限なのは誰でも知っているのに、つい無為に過ごしたり、家族との関わりをおろそかにしたり…などということは誰にでも思い当たるはず。結末を含め適当だなと感じる点もあるが、大らかな気持ちで笑い飛ばし、自らの人生や生き方を穏やかに顧みるぐらいがちょうどいいのかもしれない。
交通事故で死んだはずの中年パパが人生のロスタイムを偶然手に入れたことにより、今までの生き方を悔い改め、わずかに残された家族との時間の大切に過ごすというストーリー。
こういう映画を観たあとは、自分もロスタイムをもらったつもりで、日々の生活の「幸せな切れ端」に感謝しながら生きていかないとな〜、としみじみ思ったりする。それと同時に「踏切で待たされても腹を立ててはいけない」「信号無視をしてはいけない」という交通ルールの基本を免許更新の時のビデオの何倍も痛感させられたりもする。
ひとつ気になったこととして、ラストでなぜ彼は人生を続けることを「連中」に許されたのだろうか?1回目より2回目の方がアクセルを強く踏んで衝突車をかわすという可能性を老人は全く想定していなかったのか?何か腑に落ちる理由が欲しかったといえば欲しかったけど、でも家族が幸せそうだからなんでもいいのかな〜。
昨日と同じ席に座ってる。
その時に観た予告で面白そうと。
コメディ?あれ違った?
俺の理解力がないだけかな?
フラッシュバックばっかで構成が分かりヅラい。
年配の方は特にじゃないかと思う。
過去のモテ話ばかりで全くっていい位、共感出来ない。
多少でも悲哀を感じられたら、違ったのだろうけど。
予想通りのオチで、どうせ繰り返すだけの人生なんだろう。