アメリカ西部の砂漠に佇む寂れたモーテル「バグダッド・カフェ」に集う人々の交流を描いたヒューマンドラマ。ドイツから夫と共にアメリカ旅行に来たジャスミンは、夫婦ゲンカの末に1人で車を降り、モハーベ砂漠にあるモーテル兼カフェ「バグダッド・カフェ」にたどり着く。バグダッド・カフェには不機嫌な女主人ブレンダら一癖も二癖もある人々が集い、いつも気だるいムードが漂っていた。しかしジャスミンの出現により、彼らの心は次第に癒やされていく。1994年には17分の未公開シーンを追加した「完全版」、2008年にはパーシー・アドロン監督がオリジナル版を再編集した「ニュー・ディレクターズ・カット版」が公開された。
バグダッド・カフェ評論(20)
中身がない映画だからこそ、何気ない日常が心地のいい映画になっています!
それだけのシーンなのにカッコイイ。
無表情のお堅いドイツ女性ツーリストと
ガミガミイライラの黒人女主人
画家のモデルになった時描くたびに
少しずつ服をぬいで表情も柔らかくなっていくのだけれど単にモデルということに酔いしれて脱いでいくというより心の解放であり、もしかしたら画家に恋をしていったのだろう。
その絵もとてもよい。
後半、手品のシーンが少し長く感じたけれど
ラストも音楽もとても良かった。
繰り返しみたい作品です。
仕事上の監督者または店長、責任者の責務と言うのは、いかに効率よく任された範疇のアウトプットを出すかという事にある。その立場にある人は特に観た方がいい映画だと。
オバさんが大きなお節介をしながら周りが巻き込まれていく様を映していますが、リーダーシップを発揮しなくてはいけない責任を課せられた監督者はこのオバさんのような働きをしなくてはいけないと思います。
さびれた、汚い、職場環境をいかに変えるか。それはリーダーによってすべて変わるという事です。リーダーが先頭切って真剣になって想いを込めて進めればいかにひどい環境でも変える事が出来る。その為には知識も努力も必要という事でしょう。人を惹きつけるスキルも必要なのでしょう。
オバさんがただ活躍すると言うより、中年の中間管理職のおじさんが振る舞うべき心構えについての教訓が描かれている。そういう映画と思いました。
そして、それは異国に駐在してしまったのだけれど、頑張って持ち合わせている知識をリーダーシップを発揮して環境を変えて行く、そんな、サラリーマンに課せられたミッションそのものなのです。
あのオバさんを観ながら、駐在していた日々が懐かしく感じた。そんな映画でした。
そういう意味では共感出来ない人が多数いるのもわかります。
でも、自分的には主人公が若いキレイな女性ではなく、オバさんだったのが、よりリアルで良かったかと。
何事もオバさんみたいに率先垂範して現場を観ながら現物と触れて現実を感じて生きて行かないといけないと思います。