音楽教育に30年間を捧げた高校教師の半生を描いた心温まる人間ドラマ。監督は「ビルとテッドの大冒険」「飛べないアヒル」のスティーブン・ヘレク。製作はテッド・フィールド、マイケル・ノリン、ロバート・W・コート。「母の贈り物」のパトリック・シェーン・ダンカンのオリジナル脚本で、スコット・クループと共同でエグゼクティヴ・プロデューサーも兼任。撮影は「ターミナル・ベロシティ」のオリヴァー・ウッド。美術はデイヴィッド・ニコルズ、編集はトゥルーディ・シップ、音楽は「未来世紀ブラジル」「ドンファン」の名手マイケル・ケイメン。使用曲はベートーヴェンの交響曲第5・第7番、バッハの『ト長調メヌエット』はじめ、ガーシュイン、レイ・チャールズ、ジョン・レノンなど多彩。主演は「アメリカン・プレジデント」のリチャード・ドレイファスで、劇中で演奏するピアノも吹き変えなしで担当。共演は「愛を殺さないで」のグレン・ヘドリー、テレビシリーズ「マーフィー・ブラウン」(NHKで放映)のジェイ・トーマス、「マグノリアの花たち」のオリンピア・デュカキスほか。
陽のあたる教室評論(9)
普通は『ジョーズ』や『未知との遭遇』なのだろうが、自分にとっては『スタンド・バイ・ミー』のドレイファス。
ちょっとだけいいので疲れた時には良い。
思い返してみると息子が聴力障害を持っているという以外はそこまで印象に残る内容ではないように思う。
だが、最後は泣いてしまった。ひとりの教員が接した人々の多さや、責任、やりがいに鳥肌が立つほど感動した。
時間があっという間に感じた
”こんな良いことやあんな良いことをしました”的な話が中途半端。
後半、本当の家族愛に目覚めたあたりからは感動的に描かれて面白いのだが、最後の演奏シーンで今までの思い出を演出したかったのだろうが、どうもまとまりきらない。
おまけに、エピソードごとに数年が経過するため、生徒たちも次々に変わり、すごく淡白に感じてしまった。
決して悪い映画ではない。
むしろ、白々しいストーリーにもかかわらず、楽しくもあり感動的であることは称賛できる。
ちょっといい話、といった感じで好感は持てる。
しかし、それ以上のものがない。
だから、教師は社会不適合で人格破綻者が多いことは皆さんの経験でわかると思います。
理想は理想、現実は現実、現実から目を背けてはいけません。
例外的にいい教師は数割は存在することを否定するものではありません、念のため。