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花の生涯 梅蘭芳評論(5)
日本軍が南京を攻め落とした際に日本軍の宣伝にされているとしたときも、もうちょっと葛藤があってもよかった。
物語の構成が「覇王別姫」に似ている。前半までは、芸にゲイ(接待強要)にも悩んでいく梅欄芳がよく描かれている。マネージャー兼同性愛志向の耐える、やしきたかじん似のスン・ホンレイが好演していました。チャン・ツィイーも愛人を好演。中国人女性の大半は、彼女が嫌いなので適役にも見えました。話が変になるのは、日本人将校がでてからだ。梅欄芳に魅せられて、中国文化を利用して支配する大義を忘れてしまう人物を脚本、演技共に描ききれていなかった。ステレオタイプの日本軍人が怒鳴るだけの印象だ。話の中盤くらいだと文句は無いのだが、後半に位置したので前半の良さを相殺してしまう残念な作品でした。
中国の京劇が絡んだ映画は、退屈な物が多いなぁ。あまり期待していなかったけど、期待以下でした。。
そして何を描きたかったんだろうか?
「花の生涯 梅蘭芳」には画的な美しさこそあるかもしれないが、一言で言ってしまうと、何とも退屈なドラマを見せられたという気持ちだ。もっとひどく切り捨ててしまうと、監督の演出に抑揚がないので、ドラマにすらなっていない、という印象だ。主役の梅蘭芳に扮したレオン・ライ、その愛人に扮したチャン・ツィイーともに熱演しているだけに監督の技量を疑ってしまう1本だった。何とももったいない。