友だちの大切なノートを間違えて持ち帰ってしまった少年が、ノートを返すため友だちの家を探し歩く姿を生き生きと活写し、アッバス・キアロスタミ監督の名を世界に知らしめたイラン映画。イラン北部にあるコケール村の小学校。モハマッドは宿題をノートではなく紙に書いてきたため先生からきつく叱られ、「今度同じことをしたら退学だ」と告げられる。しかし隣の席に座る親友アハマッドが、間違ってモハマッドのノートを自宅に持ち帰ってしまう。ノートがないとモハマッドが退学になると焦ったアハマッドは、ノートを返すため、遠い隣村に住む彼の家を探し回るが、なかなか見つけることができず……。特集企画「そしてキアロスタミはつづく」(2021年10月16日~、東京・ユーロスペースほか)にてデジタルリマスター版を上映。
友だちのうちはどこ?評論(19)
もう、そこが謎で尊いwww
アハマッドの思い詰めた目に終始釘付けですよ
ネマツェデはすぐに泣くしさ
それはもう必死ですよ、退学ですもん、、、
また迷路のような住宅地に苗字はみな同じ
大人たちは誰も無関心、探し出せないよね
日暮とともに飾り窓が美しく光る
それを自慢するお爺さんの案内は埒があかない
イライラでキュンキュンします(笑)
「桜桃の味」も悪くなかったんだけど
この映画でキアロスタミにハマりました
☆この後『ホームワーク』も観たんだけど
イランの子たち宿題多すぎ💦
なのにとても真面目に取り組んでいる子が多く
これはみんな優秀に育つだろうな、と思った
子供の世界は国が違えど民族が違えど同じです
宿題をやってきたかと先生に問われてドキドキしている表情は通してイランの知らない町の出来事でも共感できるものです
そしてわかってくれない大人たちの世界も同じ
自分たちの子供のころの感情をみずみずしく甦らせてくれます
そして彼の両親や様々な大人、おじいさん、おばあさん、イランの田舎の寒村の暮らし
監督は彼ら彼女らの人生がどうでであったのか、どのように育って来たのか、そしてどのように老いていくのかを様々なな登場人物に語らせたり、暮らしぶりを見せて推察させたりしていくのです
そうしているうちに私達は全く知らない国でそこで生まれ死んでいく様々な人生を知り、本作を見ているうちにまるでそこに子供の頃から育ってきて、そこで老いていくかのような錯覚を覚える程にその世界に吸い込まれてしまうのです
そうして、そこには国や民族の違いを超えて、普遍的な人間の暮らしがあり、私達と何も変わるところはない人間の営みがあることを知るのです
世界中のどこの村でも、街でも成立する物語のなです
つまり人間皆同じ、変わりはしません
大きく言えば人種、民族の平等を歌い上げた人類讃歌といえるでしょう
子供の目線という共通の鍵でその扉を開いて見せているのです
カメラの見つめる視線の暖かみ、その場の空気感を伝える間のあるカット回し、そして色彩
光と影
素晴らしい技量の監督だとおもいます
ラストシーンの押し花のハッとする効果的な一撃は長く記憶に刻まれるだろう見事なものでした
名作であると思います
そして、先生からは”次に同じことをしたら、退学だ!”と言われてしまう。
隣席の、アハマッド君は心配そうに見ていたが・・。ー
◆感想
<Caution ‼内容に触れています。>
・冒頭のシーンでポシェテという地域から通学してきた少年が遅れて教室に入ってきた際に、怖い先生から、”何処から来た?””ポシェテです・・。”
仕方ないなあ、という表情で先生が”ポシェテからくる子は10分早く起きなさい、30分早く寝なさい!”と言う。
ー ポシェテってところは、遠いんだね・・。ー
・アハマッド君が家に帰ってきたら、ナント、ネマツァデ君のノートが出てくる。焦る、アハマッド君。
”このままじゃ、ネマツァデ君が、退学になってしまうよ!”
ー けれど、親からは宿題代しろ!と言われ、必死に宿題をするアハマッド君。。そして、脱兎の如く、ネマツァデ君のノートを片手に、くねくね坂道を駆け上がっていく。
ポシェテに住むネマツァデ君にノートを届けるために・・。ー
■焦る、アハマッド君を遮る数々の障害。
・突然落ちてくる洗濯物。
ー 人の良いアハマッド君は、洗濯物を投げて戻してあげようとするが・・。時間はドンドン過ぎていく・・。ー
・ポシェテには、色んな地区があって、ネマツァデ君がどの地区に住んでいるか、分からない・・。
・アハマッド君のお爺さん。
ー 孫はキビシク躾けなきゃならん!と言って、煙草を持っているのに、煙草を買いに行かせる・・。で、自分の昔話を友達のお爺さんにし始める・・。
躾じゃないでしょ!時代が違うんだよ!ー
・”儂は、何でも知っている”お爺さん。
ー アハマッド君を、ネマツァデ君の家に案内するというも、自分が作った木製の扉の話ばっかりして、到頭息切れしちゃって、到着できない・・・、というか、知らないんじゃない!ー
・意気消沈して、家に帰ったアハマッド君。食欲無し・・。
<翌日、学校にアハマッド君は来ない。ノートがないネマツァデ君は、涙顔。
ドンドン迫って来る怖い先生。
そこに、現れたアハマッド君。
最初、ノートを間違っちゃうけれど、キチンと、ネマツァデ君のノートにも宿題の答えが書いてある・・。
当時のイラン情勢を、コミカルに揶揄しながらも、溢れる山道を駆けずり回るアハマッド君の善性溢れる姿が、沁みてしまった作品。
佳き作品であると思います。>
ノートを返すため友達の家を探す。それだけっちゃそれだけなんですけど、その中にストーリーを見出すかどうかは観客次第だと思います。
ただ、私は見いだせなかったです。
この映画で感じたことは
主人公の子にあの環境で育ってほしくないってこと、
子供たちの服装がみんなキュート
だったってことですかね。
子供視点で観ていくので、どの大人も頼れず怪しく見えてくるという不思議…
結局彼は自分の知恵で、ノートを返すことになるんですよね。
服装に関しては、あのニットベストが可愛すぎる…。
ぜったい子供に着せたい服ですね。
職業俳優を使わず素人を起用
この映画
舞台はイラン北部コケール
カスピ海に近い小さな村の子供たち
.
友だちのノートを
間違って家に持ち帰ってしまった少年が
ノートを返すため友だちの家を探しにいく。
.
それだけなんだけど…
.
主人公の少年アハマッドのひたむきさに
心を掴まれました
イランの乾いた景色・人々の暮らしや建物
聞こえてくる音・風・光・闇
映像に引き込まれます
最後泣けます
.
キアロスタミ監督の3作
コケールトリロジー
『友だちのうちはどこ?』
『そして人生はつづく』(1992年)
『オリーブの林をぬけて』(1994年)
他の2作も気になる✨