糸(YARN)を紡ぎ、編み、表現する4組のアーティストを追ったドキュメンタリー。全身ニット集団と街を闊歩するかぎ針編みアーティストのオレク、白い糸を人生のメタファーと見立て、超絶的なパフォーマンスを見せるサーカス・シルクール、街をゲリラ的にニットで彩っていく「ヤーン・グラフィティ」でアイスランドから世界を旅するティナ、カラフルな手編みのニットで子どもたちが乗って遊べる巨大なニット作品を世界中で作り続ける堀内紀子。糸に魅せられた4組のアーティストが、糸を媒介に人とつながっていく姿が描かれる。監督はアイスランドのアニメーターで、本作が長編デビューとなるウナ・ローレンツェン。
YARN 人生を彩る糸評論(3)
羊さん、ありがとう。
自分がぼんやり抱いてた違和感に対して、はっきりと意志を持つ人たちの姿を見た。これが自由かーって思った。
ニットアーティストたちのドキュメンタリー。羊の群れがかわいい。ふさふさしている。
編み物は芸術として認められづらいという現状を話してくれる。女が家で生活のためにこなしてきた手芸はアート作品ではない、という社会に直面していて、少しずつトライを重ねている様子を捉えた映像作品でした。
編み物には人間と同じように寿命があって、その役目を終える時が来る、という紀子さんの言葉が好きでした。
(エンディング後に、館内にいた年配の女性が「あ〜とてもよかったぁ」とお連れの方と話していた。感想を素直に話していて、よいお客様だった。見習いたい。)