ほんとうのピノッキオ

1881-82年雑誌に連載され
1883年に最初の本が出版された
カルロコッローディ(1826年-1890年)の
児童文学作品
｢ピノッキオの冒険 Le avventure di Pinocchio ｣

ほんとうのピノッキオのお話は
これ。
これです。
私は今まで
フィルターのかかったピノキオしか
知りませんでした。

ピノッキオの成長を通し描かれている
子供の成長物語
描かれた当時の人々の暮らし
愛情•友情•嘘•偽り
そして許し
幻想的な美しさ
リアルな残酷さ
全て

読みたかったお話でした
お伽噺って暗く残酷でもあるけど
子供は読んで(観て)
体験していなくても
どうなるのか想像し考える
どうしたらよいかを考える

素敵な映画です
まもなく公開
おすすめ(⑅•ᴗ•⑅)◜

貧しい村、貧しい人達。その中でも一番貧しいのがジュベット。飢えない程度にみんなが助けてる。変わり者だけど排除されないで生活してる。

ディズニーのピノキオは見てない。見たとしても記憶にないので比較できないのが残念。

この映画のピノキオは、こらー！大人の言うこと聞きなさい！バーボの気持ちわかりなさーい！と叱りたくなるほどのわんぱく坊主で色んな誘惑に自分の意志で飛び込んでしまう。でもいい子。別れるときはハグしてキスをしてみんなに愛される。生まれて初めてキスされたよーとサメのお腹の中で出会ったTonno（マグロ）のおじさんは感激して泣いちゃうし。いろんな人（動物）と出会って色んな経験をしていく中でピノキオはどんどん賢くなる。目がどんどん生気を増していく。

学校に行くのよ、お勉強するのよ。それを超えてピノキオはバーボの為に働いて日本でいうところの親孝行をする。そして妖精様にも認められて人間の男の子になれたー！もともと動く木だった、その木にジュベットが出会った。それがそもそもの始まり。風景が美しかった。トスカーナ？でもエンドロールでプーリアともあった。確かにプーリアか。美しいな。

カタツムリのオバチャマ素敵。妖精も最初は子どもなのに成長して大人になるなんて！昔見たイタリア映画のピノキオでは初めから大人だったのでそういうところも面白かった。

「悲しい」と思ったのは正しい貧しさに対して。今の日本は貧しいどころか、愛されるとか別れるときに心のこもった挨拶をするとか、そういうのも大丈夫かな、と思うので余計にこの映画の貧困の中の豊さに心が潤いました。

イタリアの童話って感じで、派手な作品では無いがちょっといい話しって映画。
おじいさんが作ったピノッキオは意図しない旅に出てしまい、次々と知らない人に出会い、騙されては妖精に助けられて成長する。途中警告を聞かずイラッとしましたが(子供だからしょうがないんだが、、、)純粋で子供らしい本当に良い子。

最後はなんかちょっぴり幸せな気分になれました。
良い話し。

ネタバレ！ クリックして本文を読む
amazon.com ではすでにVOD配信されていて、結構この映画『ほんとうのピノッキオ』に拒否反応を示したコメントを載せている方がいるのと非営利団体コモン・センス・メディアに投稿された親御さんやお子さん達が共通して視聴可能な年齢を11才以上にしているのも原作にも出てくる暴力性にあるのかもしれない。
それと原作を読んだ方が過去に放映された映画の中で一番原作に近いと語っている。

ピノキオと言えば、必ず語られるディズニーの3大名曲の一つ『星に願いを』を生んだ1940年の長編カラー・アニメーション『ピノキオ』がすぐに思い浮かぶかもしれない。でもディズニーの『ピノキオ』に登場する助言者の存在のジミニー・クリケットの存在が本作では見当たらないのとディズニーらしい主人公のキャラを大幅に変え、しかも残酷なシーンをすべてカットをしている明るい感じの物語とは真逆な作品作りがされている本作．．．　ディズニーが拝金主義を鮮明に表すような体質になったきっかけのような1940年の映画はその品質とは似つかないほどディズニーの世相を読む判断を怠ったことによる損失が大きくなったことによる経営そのものの失敗が拝金主義が定着したのかもしれない。それとそのころのウォルト・ディズニーがレッド・パージ時代に内通者でもあったと彼のバイオには記されている。

本作『ほんとうのピノッキオ』ではピノキオを筆頭に登場人物や動物の被り物を人間の顔にかぶせるように作られているので個人的には受け付けられなかった。特に主人公のピノキオの面相がキモ過ぎる。しかし、映画も進んでいくうちにこの映画のゼッペト爺さんの呼び名もお父さんはイタリア語で「Papa'」、なのにトスカーナの話なので「babbo （バァーボ）」と呼ばれ、原作よりもどちらかというと父親想いだし、好感も持てるようになり自然と違和感が失せていき、ラストの定番の話と分かっていてもホロリとさせられたので、まぁ、良いかなって⁉

二か所ほどある残酷なシーンの理由は、原作者が神学校出身であることと政治風刺の新聞社に勤めたこともあり、裁判所のいい加減さやロバというあざけりの対象となる動物になってしまうあたり、子供たちへの教訓じみたものや神を疎んじることへの子供たちへの説教にも聞こえてしまう。そのことはディズニー映画では見られることのなかったブルー・フェアリー（The Blue Fairy）がピノキオよりも年が老けていく様子が、いくら妖精であっても年を取ることで神が唯一の全知全能であり、また不変の普遍性から神だけが年を決して取らない表れでもあるのかもしれない。そして何よりなことは人形でいることはある程度の痛みを感じることもなく人間よりも長生きなのかも知れないのに敢えてピノキオが人間の子供になる選択を何故したのかを考えるとこの映画の本質も分かり素晴らしい映画と映るかもしれない。

Geppetto: I've been thinking to make with my hands, by myself,
a wooden puppet.
物語を家族向けにした幾つかの改変の後、マッテオ・ガローネ監督は、この映画が、残酷さと極度の貧困の描写のあるカルロ・コッローディの原作の厳しい雰囲気と風刺的なトーンを加えることを望んでいたと監督は語り、脚本家の一人、マッテオ・ガローネは、映画の暴力的な内容に対する批判の多 くは大人からのもので試写会に来た子供たちはその側面について非常にリラックスして観ていたと述べている。

何といってもCGIを随所に織り込まれているのにそれを感じさせない美しい背景や少しリアルすぎるギミックなど美術監督の才能が冴えわたっている美術的フィルムアート･シアター系と言えて、しかもロベルト・ベニーニがゼペット爺さんを演じているので他のファンタジー映画では太刀打ちができないものとなっている。