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ランボー ラスト・ブラッド評論(20)
これまでの寡黙一貫だったが、本作では家族と穏やかによく話すランボー。
愛する人達と過ごし、人生の終盤で漸く人間らしさを取り戻したかに見えたが…
これまで軍隊レベルの相手と派手に闘ってきたランボーだが、本作ではその点スケールダウン。
かつての彼なら、ちょっとしたチンピラの集団くらい正面突破で一網打尽だったろ~と思いつつ、
そうも行かない所が逆に切なさを感じて味がある。
かと思えば、キレた時のランボーの恐ろしさは変わらずに健在!
派手なファイトは無くとも、年を取ったなりのいぶし銀のような潜伏作戦もこれはこれで◎
本当にこれが最終作品なのかわからないけど、ベトナム戦争のPTSDにずっと苦しんできた男の姿がよく描かれていたし、本当に年を取ったんだな~としんみりと感じさせる所も良い。
強いて言えば、ランボー映画は皆90分強という、長くない上映時間も魅力の一つと思うけど、本作は特に娘が捕まるまでの展開はダイジェストかというくらい話がポンポンと進んだので、もうちょっとゆったりと見せてくれてもよかったかな~と思った。
ベトナム戦争終戦から何十年とたった今も苦しむ男がいること、また、少女売買のような恐ろしい出来事が、今この瞬間も世界のどこかで行われていると思うと、怖さとやるせなさを感じずにいられない。
そして改めて、スタローンは大物のオーラをガンガンにまとっていますね。
是非とも早く、エクスペンダブルズ4を!!!!
う〜ん…こんな内容のないとにかくバイオレンスな作品でランボーのラストでいいのか…?結果ありきで考えられたであろうひどいストーリーはツッコミどころや疑問点がたくさん出てきてしまう。ランボーに危険だからメキシコに行くなと言われても、次の日に母親にも行きたいと言うガブリエル。ここまで行きたいと言うのならランボーが一緒についていって父親に合わせれば本人も納得するし、危険な目にあわなかったのでは?という疑問が出てくるが、そんな事はしない。なぜならそれをやるとガブリエルは犯罪組織に捕まらないし、ランボーがメキシコに行くストーリーが進展しないから。犯罪組織に囲まれてボコボコにされるが、なぜかボスが止めて命拾いをするランボー。なぜボスはランボーを殺さなかったのか?理由はない。あえて理由を言うなら、主人公死んだらストーリー進まないし…え?アメリカとメキシコの国境って武器を大量に持ち込んでも簡単に通過できるの?まあ、武器持ち込めないとラストの派手な銃撃戦出来ないから…とまるで子供が書いたようなひどい脚本が延々と続き、見どころと呼べるのはバイオレンスでグロいアクションシーンだけ(まあ、これも見どころなのかは微妙…)こんなのだったら、やっぱりランボーは前作で終わっておくべきだったんじゃないのかなぁ…
今回はさらにパワーアップ。御年70オーバーの爺さんの動きじゃない。スタローン凄すぎ。
でも王道の戦場サバイバルではなく、戦争体験から逃れられない過酷な戦士の人生物語というもの。実際の戦場ではないという意味ではファストブラッドに立ち返ったともいえるかも。ラストブラッドだし。
メキシコの日常の怖さは、世界の危険地域を再認識するに十分なインパクト。
勧善懲悪ものとして見ればある意味爽快だが、戦場でない日常ではさすがにやり過ぎ。
それだけ戦争が罪深いということを思わせるが、今度ばかりは捕まったら恩赦なしでしょ。
ランボーシリーズではあるものの、深く考えずゴルゴ13ばりのスタローンの強さを見られるだけで満足かな。
前作で、故郷に帰ったラストシーンを見て、ようやくランボーの戦争は終わったのか…と感慨深く思ったので、今作が出てしまうとまた戦うことになるな…と少し微妙な思いで観に行きました。
冒頭のシーンでは、PTSDに悩まされながらも災害救助や牧場の仕事をしながら、家族のような人たちとともに平穏に暮らしているのはああ良かったという思いだったので、娘を助けに行くランボーには感情移入して見ることができました。
結局娘を失ってしまったのはやるせない感じで見ていたのですが、ランボーが激怒し、戦いの準備を始めると、不思議と気分が盛り上がっていってしまった。復讐鬼と化したランボーの怒りに共鳴できたし、ギャング達を虐殺していくシーンもとても面白く見れたのですが…ランボーには娘を助けて、家族の暮らしを取り戻してほしかった。2・3・4では救出に間に合っているのになぜよりによって今回だけだめなのか…
娘を失っていたほうが最後の戦いに迫力が出るのはわかるのですが、多少面白さを下げてでもハッピーエンドになってほしかった。
映画とは関係ないのですが、コロナ対策で1席ずつ間隔を開けるのは良いが後方中央に客を固めず、もう少し全体に散らしてほしかったです。席は余っているのだから…