フランスの巨匠ルネ・クレールが、貧富の差が広がる社会への批判や機械化への社会風刺を込めながら、男たちの友情と恋を描いた作品。刑務所仲間のルイとエミールは脱獄を図るが、要領の良いルイだけが成功してしまう。ルイはレコードを売る露天商から蓄音機会社の社長にまで出世する。やがて刑期を終えたエミールは、ジャンヌという女性に一目ぼれするが、彼女は偶然にもルイの会社の工場で働いていた。工場でエミールとルイは再会するが……。「ルネ・クレール
レトロスペクティブ」(2021年10月15日~、東京・新宿武蔵野館ほか)で4Kレストア版を上映。
自由を我等に評論(1)
設定と伏線の回収が自然に行われ、話が進むほど話術の巧さに感心します。人物の動きにはまだパントマイム風が残りるが不自然ではなく、しかも音楽と溶け合っている。時代における最高のパフォーマンスに感心します。