落語家・立川志の輔による新作落語「大河への道
伊能忠敬物語」を映画化。主演の中井貴一をはじめ、松山ケンイチ、北川景子らキャストがそれぞれ1人2役を務め、現代を舞台に繰り広げられる大河ドラマ制作の行方と、200年前の日本地図完成に隠された感動秘話を描き出す。千葉県香取市役所では地域を盛り上げるため、初めて日本地図を作ったことで有名な郷土の偉人・伊能忠敬を主人公にした大河ドラマの開発プロジェクトが立ち上がる。しかし脚本制作の最中に、忠敬が地図完成の3年前に亡くなっていたという事実が発覚してしまう。1818年、江戸の下町。伊能忠敬は日本地図の完成を見ることなく他界する。彼の志を継いだ弟子たちは地図を完成させるべく、一世一代の隠密作戦に乗り出す。「花のあと」の中西健二が監督を務め、「花戦さ」の森下佳子が脚本を手がけた。
大河への道評論(16)
知らないことがいっぱいあってビックリ。
そもそも舞台となってる伊能忠敬生誕の地・香取市自体を今日まで知らなかった。調べてみたら水郷佐原がある市なのね。佐原市っていうんだと思ってた。
さらに伊能忠敬が千葉県出身とか地図作る前に死んじゃったとか全然知らなかった。
私が無知すぎるのかしら?
このお話がどうやって落語になってるのか聞いてみたいわ。
本作は落語家・立川志の輔の創作落語「伊能忠敬物語 大河への道」を、主演の中井貴一をはじめ、松山ケンイチ、北川景子らの豪華キャストで映画化したもの。
この映画が特徴的なのは、キャストが夫々1人2役を務め、現代を舞台に繰り広げられる大河ドラマ制作の行方と、200年前の日本地図完成に隠された感動秘話を描き出しているところ。
物語は、千葉県香取市役所で地域を盛り上げる為、初めて日本地図を作ったことで有名な郷土の偉人・伊能忠敬を主人公にした大河ドラマの開発プロジェクトが立ち上がったところから本格的に幕が上がる。
プロジェクトリーダーを任された市役所の総務課主任の池本は、千葉県知事推薦の脚本家・加藤に何とか脚本を書いてもらうべく悪戦苦闘するが、その中で意外な事実に出くわしてしまう。
それは、伊能忠敬は日本地図の完成を見ることなく、1818年に他界していたこと。
ここから、伊能忠敬の志を継いだ弟子たちによる一世一代の地図完成への隠密作戦が始まる。
本作は、「偉業」は一人で成せるものではなく、多くの無名の人々の支えと、弛まぬ地道な努力によって成し得るものであるということを、笑いと涙を交えて描いていて、心の琴線に触れます。
ごめんなさい。
伊能忠敬は歴史の教科書でしか知りませんでした。
前半はクスクス笑いながら観てましたが
伊能チームが仕上げた日本地図の美しさに鳥肌が立ちました。
先人の偉大さをつくづく感じる映画。
まだまだ日本人の素晴らしさを知っていきたいな。
キャストの個性が活かされ、笑いあり、ハラハラドキドキあり、涙ありの楽しめる映画でした。
実際に昨年の大河ドラマ、渋沢栄一もその業績の割には全国的知名度がないと、地元深谷市の熱心な働きかけがあったと聞きます。
渋沢については、新紙幣に使われるという、またとない後押しもありましたが。実際に企画の採用が決まるまでの過程では、この映画で繰り広げられたような悲喜こもごものドラマもあったかもしれませんね。
サムライばかりが注目される江戸時代にあって、商人の出ながら歴史的な偉業を成し遂げた伊能忠敬。そして、その夢に共感して彼を支えた多数の無名の人たち。上映を終えた試写会場では、感動の拍手が起きていました。