「瞳の奥の秘密」のリカルド・ダリン、「永遠のこどもたち」「海を飛ぶ夢」のベレン・ルエダら実力派俳優共演で描いたスペイン製サスペンススリラー。子どもたちとその父親セバスチャンは、アパートの7階から1階まで降りる競争をすることに。セバスチャンはエレベーターで、子どもたちは階段で1階を目指すが、先に到着したセバスチャンがいくら待っても子どもたちは姿を見せず、そのまま行方がわからなくなってしまう。子どもたちを必死で探すセバスチャンを、予想外の運命が待ち受けていた。2015年1~2月、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で開催の「未体験ゾーンの映画たち 2015」上映作品。
ロスト・フロア評論(8)
限られた空間の中で事件が発生して解決していくストーリーはよかった。ダイハードを見ているような感じだったけど、ストーリーの構成と結末がどうしても納得いかない。
ラストでホントの真相が分かってハッピーという感じでもなければ、悪が成敗されてよかった訳でもない。
どちらかと言えば、それってアリなん?って疑問が残る終わり方をしている。
ラスト、空港のシーンで母親はあのまま飛行機に乗ってよかったのか…
実際、話しのキモといえる部分がなんにもない。これで一本つくろうと思った発想の芯が見えてこない。
主演のおっさんが頑張ってるので観れたほうなのかもしれないが、あとはどうにもならない。話しの運びがゆるゆる。と、あんまり突っ込んでてもキリがなさそうなので、このへんでやめとく。。
ちょっと古臭い作品が多いけども、このテンポの良さはなかなか侮れない。
今回は『フライトゲーム』のような誰が犯人かの楽しみがあります。
いろいろと予想を立てて「あれ?違うかな?」という肩透かし感を常に持ちながら見られます。
だけどどんでん返しはある意味、二の次でしっかりしたテーマのある作品。
おもしろかったです。
いきなり消えた二人の子供。母親が父親をおとしめるために仕組んだ罠だったんだけど、そもそも家庭を省みず、でも離婚もしない、そんな夫と別れるための最終手段だった。そうでもしないと、子供の親権は父親になるだろう。でも、あと一歩のところで、悪事がバレた母親は子供と引き裂かれてしまう。女目線かも知れないけど、自分でも家庭を省みなかったと認めている夫に子供を取られる形になってしまい、自業自得とはいえ、母親が可哀想と思ってしまいました。